今週は米FOMCが0.75%の利上げを発表した。しかしその直後に発表された米第2四半期GDPが予想に反してマイナスで、米の不況入りリスクが高まった。その結果為替市場では最近稀に見るほど円高が進行した1週間となった。
今週は日本時間の28日木曜未明にアメリカの政策金利が発表された。今回は一部で1%の利上げ予想もあったが、発表された内容は大方の予想通り0.75%だった。またその後のパウエル議長の会見では、今後の利上げペース減速を示唆する言葉があった。
経済指標は重要なものがいくつか発表されたが、特に米政策金利発表直後の28日夜に発表された米第2四半期GDPは金融市場への影響が大きかった。米GDPは予想が前期比年率0.5%増だったがその予想に反して結果は同0.9%減。前期が1.6%減だったので2期連続マイナス成長となり、米経済の不況入りが濃厚になってきた。
それ以外に発表された主な経済指標を見ると、26日火曜に発表された米6月新築住宅販売件数は予想より7万件少ない59万件。これはアメリカでは金利上昇で住宅の売れ行きが鈍っていることを示唆している。
また29日金曜にはユーロ圏の7月消費者物価指数が発表され、予想の前年同月比+8.6%に対し発表は+8.9%と予想を上回り1997年の統計開始以来最高の数字となった。同じ日に発表されたアメリカの6月個人消費PCEデフレーターは予想通りの前年同月比+6.8%で、欧米ともにインフレが高止まりしている。
今週最も際立った動きを見せたのは為替、特に米ドル/円だろう。今月14日には1ドル=139円台をつけたものの、その後は米ドル高が止まり今週前半も136円台後半であまり動かなかった。
しかし28日未明にFRBパウエル議長の会見が行われると、今後の利上げペースの減速見通しを受けて円高の動きが開始。同日夜にGDPが発表されると円高が加速し、29日には一時132円台をつけた。週足で見ても今週だけで約3円円高になり、この幅はパンデミック開始で金融市場が大変動した2020年3月以来となる。
米利上げの減速見通しを受け、NY株式市場は先週に続いて堅調な1週間となった。25~26日は小幅に上下したダウ工業平均は、政策金利発表とパウエル議長の会見があった27日水曜には436ドル上昇。28~29日にもGDPがマイナスだったために利上げの減速見通しが高まり連日の大幅高。週足では946ドル高だった。
NY株式市場は堅調だったが円高が進行したことで東京株式市場はあまり上昇せず、日経225平均は25~29日の5日間を通して細かい上下に終始。週足では113円安だった。
来週はイギリスとオーストラリアの政策金利が発表され、どちらも0.5%利上げが予想されている。また5日金曜には米7月雇用統計の発表があり、25万人と予想されている。なおADP雇用統計の方は統計手法の改変を行っており、前月に引き続き今回も発表が見送られる。しかし来月あたりには新手法の下で発表が再開される可能性がある。
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