今週は主要国の政策金利発表はなく、経済指標も重要なものは少なかった。しかし数少ない重要指標の1つであった米10月CPIが予想よりかなり低く、発表後は金融市場が大変動した。また仮想通貨業界では海外大手取引所のFTXが破綻するという大事件が起こった。
今週は主要国の政策金利発表はなかった。経済指標の方も重要なものは多くなかったが、10日木曜に発表されたアメリカの10月消費者物価指数(CPI)は、予想の前年同月比+8.0%に対し発表は+7.7%と前月の+8.2%よりかなり低下した。同時に発表された食料品を除いたコア指数も、予想が前年同月比+6.5%、発表が+6.3%で予想より低かった。
それ以外に発表された主な指標を見ると、9日水曜には中国の10月消費者物価指数が発表されたが、予想の前年同月比+2.4%に対し発表は+2.1%。各地でロックダウンが続く中国はインフレ率がまだ低いことを示した。
11日金曜にはイギリスの第3四半期GDPが発表され、予想の前年同期比2.1%増に対し発表は2.4%増だった。
重要な経済指標は少なかったが、その1つである米CPIが金融市場に大変動をもたらした。予想よりかなり低かった数字を受け、今後は米利上げが減速するという見通しが台頭。先週はあまり動かなかった米ドル/円は週明けから米CPI発表前まで1ドル=145円台後半から146円台で比較的安定推移してきたものの、発表後に米ドルが暴落。円高・米ドル安は11日になっても続き、週の終値は138円台で米CPI発表前から8円も円高になった。
また株式市場は米CPIの発表後に暴騰した。NYダウは7~8日には合わせて750ドルほど上昇し、9日には646ドル下落。そして米CPIが発表された10日には米利上げの減速見通しを受け1,201ドルも暴騰し、11日も小幅続伸。週足では1,344ドル高だった。
東京株式市場も同様の動きで、7~8日には上昇した後9~10日に下落。そして11日には前日のNY暴騰を受けて817円高と暴騰。週足では1,064円高だった。
そして今週は仮想通貨業界に大事件があった。今週前半に海外大手取引所のバイナンスCEOが、同じく海外取引所・FTXが発行しているFTXトークンの保有分を全額売却と発言。この時点からFTXが経営危機に陥っているという懸念が浮上したが、その後11日夜になってFTXはアメリカで連邦破産法第11条の適用を申請し倒産した。
FTXの経営破綻のため今週の仮想通貨市場は暴落。特に渦中のFTXトークンは、週明け7日朝時点は3,200円だったがその後大暴落し、週末12~13日は200円台と90%以上の価値を失った。
主要仮想通貨もFTXトークンほどではないが暴落。ビットコインは7日朝時点では310万円だったが、週を通して下げが続き週後半には一時220万円台をつけ今年の最安値を更新した。
来週は15日火曜に日本の第3四半期GDP速報値、18日金曜には10月消費者物価指数と日本の重要指標が2つ発表される。10月CPIの方は生鮮食料品を除いた数字で前年同月比+3.5%と予想されており、日本の30年ぶりのインフレがさらに進行すると予想されている。
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