ソフトバンク・グループは最近投資が上手く行かず、赤字決算も出ている。しかし同社はそう簡単には破綻しない。なぜならソフトバンク・グループはアリババ株を大量に保有しており、それが支えになっているからだ。
最近ソフトバンク・グループ(銘柄コード:9984)の業績が不振に陥っている。携帯電話事業のソフトバンク(銘柄コード:9434)と間違われることも多いが、ソフトバンクGは携帯のソフトバンクの親会社にあたる。そしてソフトバンクGの方は、今では投資が主な事業になっている。
特に2017年に立ち上げた10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(以下、「SVF」)」はメディアでも広く報道された。SVFは世界各国のベンチャー企業に投資し、ハイリターンを狙うというアグレッシブな事業だった。
このようなファンドを立ち上げたのは、ソフトバンクGには2014年9月に上場した中国のアリババ(銘柄コード:BABA)という成功例があったためだ。中国発のIT企業だったアリババは大きく成長し、上場時には「史上最大のIPO」と言われるまでになった。
とはいえ最初は順調かに見えたSVFも、2019年には早くも陰りが見えてきた。上場には成功したライドシェアのウーバー(銘柄コード:UBER)は、利益が伸びずに上場後は株価が低迷している。
またシェアオフィス事業のWeWork(ウィー・ワーク)は、2019年に上場申請までは行ったがその後次々と問題が発覚。上場は取り下げソフトバンクGは追加支援を行うしかなくなった。
これらの企業の不振の結果として、ソフトバンクGの2019年7~9月期決算は純損失約7,000億円の赤字へ転落した。そして正式にはまだ発表されていない2020年3月期通期の決算は、純損失が9,000億円になる見通しとされている。
このように2020年3月期に巨額の赤字を計上する上に、WeWorkは経営を建て直せるかどうかわからずSVFとソフトバンクGの事業には明るいニュースがない。しかしだからといってソフトバンクGが経営危機に陥る可能性は低い。
それはソフトバンクGがまだ大量のアリババ株を持っているためだ。アリババは2020年4月末時点の時価総額が日本円で60兆円近くあり、世界7位の超巨大企業になった。ソフトバンクGが保有しているアリババ株の価値は、15兆円前後になると見られる。
これだけの資産を抱えているので、ソフトバンクGはそう簡単には傾かない。アリババ株と同程度・約15兆円の有利子負債を抱えているのも事実だが、資産の方もそれと同程度は保有していることになる。
今年3月にソフトバンクGは4.5兆円の資産売却計画を発表したが、その4.5兆円の中には当然アリババ株が含まれている。またそれだけの時価のあるアリババ株を担保にしてお金を借りることもでき、実際に2018年にはアリババ株を担保に80億ドル(約8,560億円)を調達した。
最大の懸念は、アリババ株が下落して価値が下がってしまうことだ。しかし今のところアリババ株が大きく値を崩す可能性は高くない。というのもアリババはIT企業で、COVID-19のパンデミック中でも業績が大きく下がることはない業界に入る。
さらに米中対立が激化しトランプ大統領が「米国の株式市場から中国企業を追い出す」などと発言したこともあった。だがそのような事態が起こっても対処できるよう、2019年には香港市場にも上場した。
このようにアリババは企業としてかなり盤石なのだが、万が一アリババ株が大きく値崩れするようなことがあれば、その影響はソフトバンクGにも及んでくるだろう。
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