2014~15年から景気の減速が目立っていたブラジルだが、先週に発表された2015年の成長率は-3.8%で、1990年以来25年ぶりの悪い数字が出た。今年もほぼ同じ幅のマイナス成長が予想されており。ブラジル経済の凋落は終わりが見えない。
つい最近まではBRICsの一角を担う成長著しい国の1つとしてもてはやされていたブラジルだが、2014年から急激に減速していった。
減速の理由はいろいろあるが、大きな理由が資源価格の下落。ブラジルは資源国であるため、資源価格が低下すると景気への悪影響が大きい。そして経済成長をしてはいても、資源なしでやっていける製造業の大企業などがあまり育っていなかった。
そのため2014年後半以降の原油安が経済を直撃。また石油だけではなく、鉄鉱石価格の下落もブラジル経済にとって痛手となった。あまり先物取引はされない鉄鉱石だが、ブラジルは中国、オーストラリアに次いで世界第3位の生産国である。
鉄鉱石価格は2004年まで20年間、1トン=10~15ドルで安定推移。しかし2004年頃から高騰し、ピークの2011年初頭には190ドルと2004年以前の10倍以上にもなる。だがそれはただの「バブル」で終わり、2011年後半以降価格は下落を続け今年になって40ドルにまで落ちてしまった。
資源価格の下落はブラジル国内の資源企業を追い詰めているが、そこにきて国営石油公社のペトロブラスで、2014年に大規模汚職事件が発覚。政界・財界を巻き込んだ一大スキャンダルに発展した。ペトロブラスの汚職事件に関しては、最近になって前大統領のルラ氏まで事情聴取を受けたり、家宅捜索をされる事態になった。
経済的な悪化が続いているため、格付け会社による格下げも最近相次いでいる。3大格付け会社の1つ・S&Pは、去年9月にブラジルを格下げし、ブラジル国債は「ジャンク債」扱いとなった。ジャンク債扱いになると国債の買い手が減るため、資金調達が難しくなる。
その後フィッチも去年12月にブラジル国債をジャンク債まで格下げし、今年2月には残ったムーディーズも同じく格下げしてジャンク債にした。これで3大格付け会社から全て、「ジャンク債」と格付けをされたことになる。
ブラジル経済は2016年も見通しは悪く、今年の成長率も-3~4%が予想されている。外国為替市場では通貨・レアルが下落しており、国内のインフレ率は最近年10%まで上昇。インフレ抑制のために政策金利を高くしておかないといけない状態で、現在は14.25%にされている。
資源価格が安止まりしている限り、ブラジル経済の好転はかなり難しい。そしてペトロブラスが倒産でもしたら、ブラジルはどん底に突き落とされることになるだろう。
この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。
すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。
iFOREXは数百銘柄の通貨、仮想通貨、商品、指数、ETF、株式をCFD形式で取引することができます。
方法は簡単、3ステップでCFD取引を注文できます。
iFOREXに今日参加すれば、次の素晴らしい特典パッケージがあなたのものに
25年以上信頼されるサービスプロバイダー
iFOREXグループは業界で最も大きく尊敬される企業の一つです。1996年に成功した銀行家のグループにより設立され、世界中の人の毎日の市場へのアクセスが目標です。
3つの主な約束
私たちは、提供するグローバルな取引商品の多様性と、使用する革新的な技術、常に向上し続けるカスタマーサービスで、業界のリーダーであり続けます。