最近急上昇してきた貴金属銘柄の金と銀は、週明け29日も朝方に上昇し特に銀は史上最高値を大幅に更新した。しかしこれまでの急上昇の反動で、夜になって大幅下落している。
日米など各国の財政不安の高まりやインフレ対策として今年になってから金が買われ続け、連日のように史上最高値を更新してきた。またここ1~2ヶ月は同じ貴金属銘柄の銀が、金に対しての出遅れを取り戻すかのように金以上の勢いで上昇してきた。
世間がクリスマスだった先週は特に銀が暴騰して先週を78ドルの史上最高値で終了。先々週終了時点では67ドルだったので先週の上昇率は16%にもなった。
そして先週末に銀にとって新たな買い材料が出た。世界有数の銀の生産国である中国が、今週の1月1日から銀の輸出を規制すると発表した。さらにテスラのイーロン・マスクCEOが「それは良くないこと」と発言したことも銀輸出規制による不安を増大させた。
これらの材料が週明けの先物市場にとって銀買い材料となり、29日朝方にNY銀は先週終値より7%高い84ドルまで上昇して史上最高値を連日更新した。先月の終値は57ドルだったので、この時点で12月の上昇率は50%近くと驚異的な数字になった。
また金価格も銀ほどではないが29日朝方に4,550ドルまで上昇して最高値をわずかに更新した。
しかし最近のような急上昇相場は長続きするとは限らないと言われていたが、その懸念通り29日夜になってついに貴金属相場は大幅調整に入った。
朝方に4,550ドルをつけた金は日中は緩やかな下げが続き、午後10時前には4,450ドルまで後退してきた。そして午後10時過ぎから急落して2~3時間後には4,300ドルに接近し、朝方の高値からの下げ率は5%を超えた。
そして朝方に84ドルまで急騰して最高値を大幅更新した銀は、わずか数時間後の午前9時頃には75ドル近くまで急落。その後は正午頃までに80ドルまで反発したが午後になるとまた急落する荒い動きが続き、夜には一時71ドルをつけて朝方の高値から約15%の暴落となった。
さらに金銀と同様の貴金属銘柄であるプラチナ(白金)も同様の動きを見せた。プラチナは金や銀と比べて出遅れていたが、先週になってようやく史上最高値を更新。そして29日朝方には一時2,500ドルをつけ、この日も最高値を更新した。
ところが銀と同様に午前9時頃に2,300ドルまで急落。その後は一旦2,450ドルまで反発したが、午後と夜に大きな下げがあり夜には一時朝方の高値から15%安となる2,100ドルをつけた。
金銀とも最近の急上昇の反動がついに出た感があるが、これで上昇トレンドが終わったと考えるのは早計だろう。世界経済や財政問題への不安から、貴金属銘柄の買い意欲はまだ衰えていない。
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