今週は日本の11月CPIやアメリカの11月個人消費など経済指標の発表があったが、それらはあまり市場に影響しなかった。今週金融市場を最も大きく動かしたのは、20日発表された日銀による政策変更だったと言える。
先週はアメリカやイギリスなど多くの国が政策金利を発表する政策金利発表ラッシュだったが、それらはほぼ予想通りの内容だった。そして今週は日本の政策金利発表があり、そちらでビッグサプライズがあった。
20日火曜正午頃に行われた日銀の発表は政策金利は予想通り据え置きだったものの、これまで0%±0.25%と設定されていた長期金利の誘導目標レンジが±0.5%に拡大された。異次元緩和の変更は当分ないと思われていた日銀の政策変更は市場へのインパクトが非常に大きく、発表後は株式・為替市場が大変動した。
それ以外にはトルコが22日木曜に政策金利を発表し、予想通り9%のまま据え置きだった。トルコは8~11月まで4ヶ月連続で利下げを行ってきたが、9%で一旦利下げは打ち止めにしたと思われる。
今週発表された主な経済指標を見ると、22日に発表されたアメリカの第3四半期GDP確定値は予想の前期比年率2.9%増に対し発表は3.2%増と予想を上回った。また23日金曜には日本の11月消費者物価指数が発表され、生鮮食料品を除いた数字で予想通りの前年同月比+3.7%。1981年12月以来約41年ぶりの高インフレとなった。
同じ日に発表されたアメリカの11月個人消費のPCEデフレーターは、予想通りの前年同月比+5.5%だった。
日銀の政策変更で最も大きな影響を受けたのは為替だった。米ドル/円は週明け19日月曜から20日正午頃の発表前まで1ドル=137円付近で推移。そして政策変更が発表された直後に4円ほど円高になり、その後もしばらくは円高が継続。21日水曜になった直後には130円台をつけたがそこで下げ止まり、週後半にかけて緩やかな円安が続いて23日には一時133円をつけた。
東京株式市場も日銀の政策変更で大きな影響を受けた。日経225平均は19日に290円下げた後、20日後場には一時800円以上暴落してこの日は669円安で終了。その後3日間も軟調な展開が続き、週足では1,292円安だった。
しかしNY株式市場にはあまり影響がなく、ダウ工業平均は日銀発表があった20日以降堅調な動きが継続。週足では284ドル高だった。
先物市場では週半ばに発表された米原油在庫が予想以上に減少していたことや、ロシアがG-7の輸出価格上限措置に対抗して減産を検討していることなどを材料に原油が上昇。NY原油は週明け75ドルだったが、週を通して上昇し23日には一時80ドルをつけた。
来週は2022年最後の週となる。すでに主だった経済指標・政策金利は発表が終わり、さらに26日月曜は多くの国がクリスマスの振替休日で休場する。全体的に閑散市場となりそうな1週間であるが、それだけに突発的な材料で市場が大きく動く可能性は残る。
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