先週金曜に20ドルを大きく割り込むところまで下落したNY原油だが、今週明けになってさらに20%以上暴落。1999年以来21年ぶりとなる14ドル付近まで値を崩した。ただしこの価格はもうすぐ取引が終わる5月限である点には留意が必要だ。
先々週末にはトランプ大統領主導の減産計画に各産油国が合意し、合計で日量約1,000万バレルと過去最大規模の減産で合意した。COVID-19(新型コロナウイルス)の拡大によって世界中の経済活動が止まり、原油需要が減退し3月になって原油価格はこれまでにないほど急落していた。トランプ大統領主導のこの措置は、原油安をなんとか止めようとする産油国の必死の抵抗とも言える。
しかしCOVID-19による世界への経済的ダメージは、産油国の想定を遥かに超えていたと見られる。減産合意が報道された後になっても原油価格はほとんど上がらず、13~17日の週にも一貫して下落。17日金曜にはNY先物市場の原油が20ドルを大きく割り込んで17ドル台まで下がり、約20年ぶりの安値となった。
そして原油の下落は今週明け20日になっても止まらず、朝方には16ドル台にあった価格が夕方にはついに14ドル付近まで下落した。さらに夜になって13ドル台に突入する気配も見られる。
とはいえ、下がっている価格はNY先物市場のWTI原油先物5月限である点には留意しておいた方がいい。先物銘柄には全て清算日というものがあり、その日までに市場での売買を終わらせなくてはならない。そして清算日の少し前にあるのが最終取引日となり、WTI原油先物5月限はそれが4月21日となっている。
つまり4月21日が最終取引日であるWTI原油先物5月限にとって、17日や20日は取引終了直前であり、取引終了前にポジションを清算しようという投資家も少なからずいたと思われる。そのため売りが増え、それが価格暴落の一因になったと見ることができる。
先物銘柄の限月の間隔は銘柄ごとによって違う。間隔の長いものは3ヶ月ごとになっており、1年間に4つの限月がある。大証の日経225先物などはそれに該当する(ただし日経225先物ミニは異なる)。
それに対して間隔の短い先物銘柄は毎月限月が存在しており、1年間に12の限月がある。WTI原油先物はそれに該当しており、5月限の次は6月限がある。そして6月限の値動きを見ると、20日の時点で5月限より9ドルほど高く、20日朝方には25ドル付近にあったが夜までに22ドル台に下がった。
つまり20日の時点で5月限がつけている14ドルという価格は、5月限の取引が終了する21日を越えると消滅する。そして次の6月限がつけている9ドルほど高い価格が一般的な「原油価格」として引き継がれる。
その意味で言うと20日につけた原油価格の14ドルはごく一時的な現象なのであるが、一時的とは言えここまで下がったのは衝撃的なことでもある。
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