欧州自動車大手のFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)が、27日になって仏の自動車大手・ルノーに対し経営統合の提案を発表した。ルノーは日本の日産自動車や三菱自動車とも提携関係にあり、この統合が実現すると日産や三菱にとっても大きな影響が出る。
FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は欧州における大手自動車メーカーだが、この会社が設立されたのは実は2014年と比較的最近のことだ。というのも、FCAはイタリアの自動車メーカー・フィアットと、もともとはアメリカの自動車メーカーだったクライスラーが合併してできた持株会社だからだ。
米自動車メーカーとしてのクライスラーは、1925年創業と歴史が長い。しかし1998年には事実上の吸収合併とも言える形でドイツのダイムラーと合併し、「ダイムラー・クライスラー」になった。
しかしダイムラーとの統合後も業績は上向かず、2007年にはアメリカのファンドであるサーベラスに売却。だがその直後にリーマンショックがあったこともあって2009年には連邦破産法第11条の適用を申請して事実上の倒産。ここでフィアットが支援を申し出、最終的にクライスラーは2014年に持株会社であるFCAの傘下に入った
以上のような経緯で誕生したFCAだが、27日になってフランスのルノーに経営統合を申し出た。今回発表された提案では、新しく持株会社を設立し、ルノーとFCAはその傘下に入る。持株会社の本籍はオランダに置かれ、現在のルノーとFCAの株主が、新会社の株式をそれぞれ50%ずつ保有する形を目指しているとのことだ。
現在の世界の自動車業界では、トヨタ自動車、ドイツのVW(フォルクスワーゲン)、そして日産・ルノー・三菱連合の3社・グループが、それぞれ年間1000万台ほど販売して首位を争っている。FCAの年間販売台数は500万台ほどなので、この統合が実現したらグループ全体では約1500万台となり、トヨタやVWにかなり差をつけることになる。
とはいえ、日本の日産自動車や三菱自動車にとっては、今後のルノーとの関係に大きく影響するのは間違いない。ルノーはすでに日産に対して経営の完全統合を提案している。しかし日産としては前会長のゴーン容疑者の件もあってルノーと多少距離を置きたい状況にあり、経営統合は断っている。
今後FCAとルノーの統合話がまとまれば、ルノーはそちらの統合を完了させることを優先し、日産との統合話は一旦保留にするだろう。だが数年経ってFCAとの統合が完了したら、これまでより強い圧力で日産に統合を迫ることも考えられる。
日産と三菱自動車にとってはかなり気になる統合話だが、これはルノーとFCAの間の話で、日産に口を出せる権利はあまりない。そのため成り行きを注視することしかできないのが現状だろう。
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