Amazonも発表しGAFAの決算が出揃う

Amazonが29日のNY株式市場終了後に1～3月期の決算を発表。大幅増収に加えて純利益は前年同期比3.2倍にもなる好調な決算だった。これでGAFA4社の1～3月期決算が出揃ったことになるが、パンデミックによる巣ごもり需要のために4社とも業績が大きく伸びた。

売上は1,000億ドル超

　米オンラインモールのAmazon（銘柄コード：AMZN）が、29日のNY株式市場終了後（日本時間30日早朝）に1～3月期の決算を発表。

　その内容によると、売上高は前年同期の755億ドル（約8兆2300億円）から44％増の1,085億ドル（約11兆8200億円）だった。アナリストの予想は1,044億ドル（約11兆3800億円）だったので、予想をわずかに上回った。またAmazonは前期に売上高が史上初めて1,000億ドルを超え、今回で2期連続1,000億ドル超となった。

　純利益は前年同期の25億ドル（約2,730億円）から3.2倍にも増えて81億ドル（約8,800億円）。EPS（1株あたりの利益）は15.79ドルで、アナリスト予想の9.47ドルの1.5倍以上だった。

　部門別に見ると、北米部門の売上は前年同期比40％増の643億ドル（約7兆円）。海外部門の売上は前年同期比60％増の306億ドル（約3兆3300億円）。クラウドのAWS部門は前年同期比32％増の135億ドル（約1兆4700億円）だった。

　なお多くの企業がパンデミックによって先が見えないため来期の業績見通し発表を控える中、Amazonは4～6月期の見通しを発表。その内容によると、来期の売上高は1,100億ドル（約12兆円）から1,160億ドル（約12兆6000億円）の間と予想。

　営業利益は45億ドル（約4,900億円）から80億ドル（約8,700億円）と予想。2020年4～6月期の営業利益は58億ドル（約6,300億円）だったので、来期は減益になる可能性も見込んでいる。なおパンデミックの対策コストとして15億ドル（約1,600億円）の支出も見込んでいる。

　Amazonの決算はかなりいい内容だったので、発表後に同社の株は上昇。29日を3,471.31ドルで終えていた同社の株は、30日のNY株式市場序盤には1～2％高い水準で推移している。

　これでGAFA4社の1～3月期決算が全て出た。パンデミックによるインターネット需要の高まりから4社とも大幅増収増益で、売上高は前年同期比で約35～55％の増加。純利益は最も増加率が低いFacebook（銘柄コード：FB）でも前年同期比94％増で、最も増えたAmazonは3.2倍にもなった。

　パンデミックでますますGAFAの強大さが増している。このまま2020年代も世界のインターネットはGAFAによって支配され続けるのだろうか。