高騰リップルもスナップショット後は未知数

リップルが11月下旬になって高騰しており、短期間で最大2.5倍にもなった。しかしリップルの高騰は12月12日にスナップショットを控えているためと言われ、その日を過ぎたら高騰が止まる可能性も十分考えられる。

Sparkのエアドロップ

　すでに仮想通貨関連メディアでは広く報道されているが、11月下旬になって仮想通貨のリップルが突然高騰している。もともと11月はビットコインが200万円を突破するなど、価格が上昇している仮想通貨が少なからずあった。

　そのような中にあって今月になっても大きく上昇せず出遅れていた感があったリップルが、20日頃から突然高騰。11月19日時点では30円付近にあったレートは、11月29日には64円付近で推移しており短期間で2倍以上になった。また24日には77円をつけ、この日の時点では暴騰前と比べ約2.5倍にもなった。

　これだけリップルが高騰している理由の1つにSparkトークンのスナップショットが12月12日に控えていることがあると言われる。それはFlareNetworks（フレア・ネットワークス）というリップル関連のプロジェクトが、リップルのホルダーに対してSparkトークンという通貨を無償で提供することが決まったことに関係している。

　このような別通貨の無償提供を「エアドロップ」と呼び、エアドロップの権利が確定する日をスナップショットと呼ぶ。つまり12月12日にリップルを持っていると、Sparkトークンが無料でもらえる。それがお得感が大きいため、ここ最近のリップル買いにつながった。

　今回のSparkトークンのエアドロップは日本の仮想通貨業界にとってもかなり大きなイベントであり、25日には国内の仮想通貨業者12社（オブザーバー1社）が共同声明を発表。声明では「国内事業者12社（オブザーバー1社）で協調し、Flare Networksとの協議を行なっております。交渉に進捗がありましたら、参加各社のお知らせサイトより、適宜アナウンスを行います。」と述べられていた。

　今回はリップルのホルダーに付与するということでかなり大きな話題になったエアドロップだが、それほど話題にならない小規模なものも含めれば随時行われている。ただし今回のように特定の通貨のホルダーに対して配布するというものばかりではなく、サイト訪問でもらえたり、Twitterのアカウントフォローでもらえたりするなど、いろいろな条件がある。

　また多くの場合もらえる枚数には10枚や100枚など限りがある。それに対して今回はリップルのホルダーが、保有するリップルと同数のSparkトークンを「無制限で」もらえることで話題になっている。だからエアドロップ目当ての買いがリップルに多く入っていると見られる。

　しかしそれも12月12日のスナップショットまでであり、その後はエアドロップ目当ての買いはなくなる。つまりリップルの高騰もその日以降続くかどうかはわからないということだ。