米ドルと等価交換できる仮想通貨・テザーは、預託されていた米ドルの行方がわからなくなるなどいくつかの大きな問題もあった。しかしそれらの問題にも関わらず取引量は伸び続け、最近ではビットコインの取引量すら超えたというデータも出ている。
仮想通貨の中でも法定通貨と等価交換ができるものを「ステーブルコイン」と言う。Facebookが発表し発行を目指している「リブラ」もステーブルコインに分類されるが、現在発行されているステーブルコインの中でも世界で広く取引されているのがテザー(USDT)だ。テザーは米ドルと等価交換ができる仮想通貨として発行された。
しかしこれまでテザーではいくつかの大きな問題があった。テザーを購入するためには米ドルを支払うわけだが、そこで支払いに使われた米ドルは将来の買戻しに備えて預託しておくと決められていた。
ところが2019年4月になって、預託されていたはずの米ドル約8億5000万ドル(約900億円)分の行方がわからなくなった。この件が報道されると仮想通貨市場に衝撃が走り、ビットコインなど仮想通貨の価格が下落した。
とはいえこういった問題が発生したにも関わらず、テザーはその後も取引が拡大している。仮想通貨の取引量は実態が把握しにくいので正確な量はわからないと言われるが、それでも最近になってテザーの月間取引量がビットコインを上回ったとのデータも出ている。
また時価総額でもテザーは日本円で約1兆円にまで拡大した。2020年9月末現在、世界の仮想通貨で時価総額が最も大きいのは約21兆円のビットコイン。2位が約4兆円のイーサリアムで、3位が約1兆円のリップルだが、テザーはリップルにほぼ匹敵するので同じく3位と見ることができる。他の多くの仮想通貨は全て5,000億円未満なので、テザーと他の上位3通貨が他を大きく引き離している。
テザーがこれだけ広く買われている理由はいろいろ考えられる。1つには仮想通貨でありながら法定通貨に対して価格が安定しているステーブルコインなので、法定通貨と仮想通貨の長所を併せ持っている点がある。
日本の仮想通貨取引所にはあまりないが、世界の取引所には法定通貨を払って仮想通貨を買う取引ができず、仮想通貨同士でしか売買できないところが少なからずある。そのような取引所で取引をするためには、まず何らかの仮想通貨を手に入れなくてはならない。
最初の仮想通貨としてよく利用されるのがビットコインだが、テザーなら価格が法定通貨に対して安定しているというメリットがある。このようなニーズがあるため、ステーブルコインの需要は増えている。
Facebookが開発している「リブラ」は、当初の計画から変更して米ドルやユーロなど法定通貨に1:1で連動する通貨を複数発行することにした。また世界各国はCBDC(中央銀行デジタル通貨)の開発も進めている。
仮想通貨の主役はだんだんとステーブルコインに移ってきている。もちろんビットコインなど既存の仮想通貨の中でもトップクラスのものはなくならないが、今後変動レートの仮想通貨が新しく生まれても広まることはどんどん難しくなっていくだろう。
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