日銀が31日正午過ぎに金融政策を発表。政策金利はゼロのまま変更はなかったものの、これまで明確に「1%」としていた長期金利の誘導目標上限を「1%をめど」と、1%を多少超えても容認する方針に変更した。この発表後為替市場では円安が進行している。
日銀は30日から金融政策決定会合を行っており、31日の正午すぎに金融政策を発表した。今回は政策金利の変更は予想されていなかったものの、2016年から続けてきた長期金利の誘導目標レンジ政策が変更されるとの見通しが台頭していた。
長期金利の誘導目標レンジは昨年12月に0%±0.5%に拡大され、今年7月には上限のみ1%にされた。そして31日に発表された内容は、政策金利は予想通り据え置きだったが長期金利の上限がこれまでの「1%」から「1%をめど」に変更され、多少の1%超えは容認される姿勢が示された。
また今回は3ヶ月に1度の「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」も発表された。その内容によると、成長率見通しは2023年度が前年比2.0%で、7月時点の1.3%から大幅上方修正された。同じく2024年度の見通しは前回・7月時点の1.2%から1.0%に下方修正、2025年度の見通しは1.0%で7月時点から修正なしだった。
そして物価上昇率見通しの方は、2023年度が2.8%で前回・7月時点の2.5%から上方修正、2024年度は前回・7月時点の1.9%から2.8%へ上方修正、2025年度は7月時点の1.6%から1.7%へ上方修正された。
全体的に見ると今年度と来年度の物価上昇率見通しが大きく上方修正されており、日本の物価上昇はまだしばらく収まらないとの見方に傾いたようだ。
午後3時半から植田総裁の会見が行われ、今回の政策変更について「イールドカーブ・コントロールの柔軟性を高めることが適当との判断に基づくもの」と説明した。また黒田総裁時代から何度も言われている「粘り強く緩和を続ける」との言葉が再度出てきた。
セオリー通りなら、日銀が緩和を修正に動けば為替市場は円高に動く。現に昨年12月のサプライズの誘導目標レンジ変更では発表直後に数円円高が進行した。
しかし今回はすでに発表前に政策修正が予想されており、かつ一部の予想ほど大きな修正ではなかったことから発表後は円安が進行。発表直前は1ドル=149円20銭付近だった米ドル/円は、発表直後に50銭以上円安に動き150円に。その後も午後から夕方過ぎにかけて円安が止まらず、夜には今年の円最安値を更新して150円90銭台をつけている。
またユーロ/円は米ドル/円以上に円安に動いた。日銀発表直前は1ユーロ=158円台前半だったレートは日銀発表以降急激な円安・ユーロ高になり、夜には160円を超えて160円80銭まで円安に。今年の円最安値を更新するとともに、2008年以来15年ぶりの円安・ユーロ高となった。
日銀は政策を多少修正したが円安の動きは止まらず、かなり大胆な政策変更がない限り当面円安は止まりそうにない。今後政府日銀はどう動くのだろうか。
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