今週は米7月ADP雇用統計と7月雇用統計の発表があり、英や豪などの政策金利発表もあった。それらは基本無難な内容だったものの、週の半ばに突然米国債格下げが発表されて金融市場に動揺が広がった。
今週は重要な経済指標が多く発表されたが、その中でも最も注目度が高かったのはアメリカの7月ADP雇用統計と7月雇用統計だったと言える。
2日水曜に発表された7月ADP雇用統計は、予想の18万9000人増に対し発表は32万4000人増と予想を大幅に上回った。一方4日金曜に発表された7月雇用統計は、予想が前月比20万人増、結果が18万7000人増だった。
それ以外の重要指標としては31日月曜にユーロ圏の第2四半期GDP速報値が発表され、予想の前年同月比0.5%増に対し発表は0.6%増と予想を上回った。同時に発表されたユーロ圏の7月消費者物価指数は予想通りの前年同月比+5.3%で、前月の+5.5%より低下した。4日にはカナダの7月雇用統計が発表され、予想の前月比2万1100人増に対し発表は6400人減だった。
政策金利は1日火曜にオーストラリアが発表し、予想の0.25%利上げに対し発表は4.1%のまま据え置きだった。3日木曜未明にはブラジルが発表し、予想の0.25%利下げに対しより大きな幅の0.5%利下げが発表され13.25%とされた。同じ日にはイギリスが発表して予想通りの0.25%利上げで政策金利は5.25%とされた。
また今週は市場に大きな影響を与える事件があった。2日早朝に格付け会社のフィッチが、米国債を最上級の「AAA」から1段階下の「AA+」に格下げ。2011年にはS&Pが同様の格下げをしたがそれ以来12年ぶりの米国債格下げとなった。
NY株式市場では先週にダウの連騰が13営業日で止まったものの、その後も堅調な相場が継続。今週明けの31日と1日はそれぞれ小幅ながら上昇した。しかし米国債が格下げされた2日には348ドル下がり、その後2日間もマイナスで終了。週足では394ドル安だった。
米国債格下げによる影響は東京株式市場にも及んだ。日経225平均は31日と1日に連日大幅高で終了し、1日の場中には33,476円で終了して今年の最高値更新が見えてきた。だが2日には769円、3日には548円と米国債格下げ後は連日の暴落。4日には小幅反発したが週足では667円安だった。
為替市場は日銀が国債の買いオペを発表したことに大きく影響された。日銀は先週に長期金利の誘導目標レンジ上限を0.5%から1%に引き上げる政策を発表。しかし政策変更直後の今週31日と3日に、長期金利が0.6%台になった時点で国債の臨時買いオペを発表した。
これが日銀は1%までの長期金利上昇を容認しない姿勢と受け取られ、発表後は円安が進行。米ドル/円は3日に一時1ドル=144円に接近した。しかしその後は一旦142円台まで後退し、4日の米雇用統計が予想を下回ったことで141円台になりそのまま今週を終えた。
来週はアメリカの7月CPIが発表され、またインドやメキシコの政策金利が発表される。比較的材料は少ない週になると思われる一方、今週の米国債格下げの影響がどこまで残るかが焦点になる。
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