今週は日米欧の政策金利が発表され、金利自体はほぼ予想通りだった。しかし欧米は今後の利上げ継続を示唆する一方で日銀は緩和の継続を明言したため、金利差拡大見通しから為替市場では円安が一段と進行した。
まず今週発表された主な経済指標を見ると、米政策金利発表直前となった13日火曜にはアメリカの5月消費者物価指数が発表され、予想の前年同月比+4.1%に対して発表は+4.0%。前月の+4.9%より大きく下がり、2021年3月以来の低インフレとなった。
15日木曜朝にはニュージーランドの第1四半期GDPが発表され、予想の前年同期比2.6%増に対し発表は2.2%増と予想を下回った。同じ日の夜にはアメリカの5月小売売上高が発表され、予想が前月比0.1%減だったが発表は0.3%増と予想に反して増加していた。そして16日金曜にはユーロ圏の5月消費者物価指数改定値が発表され、予想通りの前年同月比+6.1%で速報値時点と同じだった。
そして今週は日本、アメリカ、ユーロ圏の政策金利が発表された。15日未明には米FRBが発表し、予想通り5~5.25%のまま据え置き。米政策金利の据え置きは昨年1月以来となる。
だが同時に公表された参加者による将来の金利水準予想をまとめた「ドットチャート」によると、2023年末時点の予想金利の中央値は5.625%。これは前回・3月時点より0.5%高くなっており、今年中に0.25%の利上げがあと2回ある可能性が高いことを示した。
同じ日の夜にはECBが政策金利を発表し、予想通り3つの政策金利が全て0.25%引き上げられた。またその後のラガルド総裁の会見では、次回・7月にも追加利上げがある可能性が高いことを示した。
16日には日銀が発表し、政策金利・量的緩和ともに現状維持だった。その後行われた植田総裁の会見では、今後も緩和を続けるとの発言があった。
米政策金利発表は予想通りだったものの、今週のNY株式市場はやや堅調な動きが続いた。特に15日のダウ工業平均は428ドル上昇して今年の最高値を更新。週足では423ドル高なので、15日の上げ幅にほぼ等しい。
円安を背景として東京株式市場は先週に続き今週も暴騰相場となった。日経225平均は12日月曜に169円上昇した後、13・14日には2日間で1,000円以上も暴騰して1990年以来となる33,000円を突破。15日は小幅下落したが16日にも再度バブル後の最高値を更新し、週足では1,441円高だった。
冒頭で述べたように為替市場では円安が進行した。米ドル/円は週明け12日には1ドル=139円台で推移していたものの、好調な米経済指標やFRBによる利上げ継続見通しを受けてその後上昇。週の終値は141円80銭台で、昨年11月以来の円安水準となった。
インフレ率が米より高くECBが今後もしばらく利上げを続ける見通しのユーロ/円は、米ドル以上に円安になった。12日時点では1ユーロ=150円で推移していたが、13日以降は急激な円安・ユーロ高が進行。週の終値は155円台で、この水準は2008年以来15年ぶりのユーロ高となった。
来週はイギリス、スイス、トルコ、ノルウェー、メキシコ、ブラジルと政策金利の発表がかなり多い。ほとんどの国は据え置きか0.25%の利上げ予想だが、トルコだけはリラ安を止めるために現在の8.5%から20%への大利上げが予想されている。本当にそのような利上げが行われるのか注目したい。
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