今週発表された米9月CPIは予想を上回り、米のインフレ収束はまだ遠いことを示した。その結果米利上げの長期化見通しが高まり、為替市場では一段と円安・米ドル高が進行した。
今週発表された経済指標の中で最も重要だったのは、13日木曜に発表されたアメリカの9月消費者物価指数(CPI)だったと思われる。同指数は予想が前年同月比+8.1%に対し、発表は+8.2%と予想を上回った。また食料品を除いたコア指数は、予想が前年同月比+6.5%、結果が+6.6%だった。特にコア指数の方は今年の最高値となり、FRBがハイペースで利上げを続けていてもインフレが収まっていないことを示した。
他に発表された主要な経済指標としては14日金曜に発表されたアメリカの9月小売売上高があり、予想の前月比0.2%増に対し発表は±0%だった。
今週は主要国の政策金利発表はなかったが、経済指標や金利以外の材料として、イギリスの減税に端を発する混乱がまだ続いた。英政府は9月23日に大規模減税案を発表したが、今後の財政不安が高まり金融市場でポンドや英国債が売られた。
そして今週14日には混乱の責任を取らされる形で、英のクワーテング財務相が更迭された。また同じ日には、今月3日に続いて2回目の減税案の一部撤回も発表した。
今週の金融市場の動きで最も特筆すべきは、急激な円安・米ドル高の進行ではないだろうか。先週7日に発表された米9月雇用統計が予想を上回ったことで、今週は週開始時から円が売られやすい地合が続いた。
10日月曜朝時点ですでに1ドル=145円台だったが、その後は日本政府による介入を警戒して10~11日まで146円はつけなかった。しかし介入が行われないまま12日水曜朝に146円を突破。その後は介入が行われなかったことで円安に歯止めがかからず、13日の米9月CPI発表後は加速して週の終了間際に149円に接近。1998年の高値である147円60銭を更新して1990年以来32年ぶりの円安になった。
株式市場は米利上げの加速見通しから下げが続くとの予想もあったが、NYダウは10~12日まで2桁の小幅な動きが3日間続いた。そして13日に米9月CPIが発表されると一時はダウが500ドル以上下げたものの、サプライズでその後急激に反発してこの日は828ドル高で終了。しかし14日には404ドル安と下落するなど予想がしにくい動きが続いた。
10日がスポーツの日で休場していた東京株式市場は、3連休明けの11日には日経225平均が715円も暴落。12~13日も小幅続落したが、14日には853円も暴騰し週足では26円の小幅安だった。
先物市場を見ると、先週産油国が減産に合意して93ドルまで上昇したNY原油が、今週は景気懸念などから一貫して下落。週の終値は85ドル台だった。
来週は中国の第3四半期GDP、ユーロ圏の9月消費者物価指数改定値、日本の9月消費者物価指数などが発表される。21日金曜に発表予定の日本の9月CPIはついに3%の予想が出ており、予想通りなら日本のインフレ傾向がより明確になったことになる。
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