12日の夜にトルコとユーロ圏が政策金利を発表。どちらも市場の予想通り利下げが発表された。そしてECBは11月から量的緩和を再開する政策も発表した。
12日にはトルコとユーロ圏の政策金利が発表された。まず午後8時に発表されたトルコの政策金利(発表前は19.75%)は、予想が2.5%の利下げだったが、発表はそれを上回る3.25%の利下げで16.5%とされた。
3.25%の利下げは市場の予想利下げ幅は上回った。その一方でエルドアン大統領は最近「(トルコの)政策金利は1桁まで下がるだろう」と発言し中銀に大幅な利下げ圧力をかけていたものの、その圧力には屈せず比較的小幅な利下げのみだったと見ることもできる。
この発表に対し、トルコリラのレートは上昇した。発表前は1米ドル=5.75リラ付近にあったレートは、発表後は米ドル安・リラ高に動き、午後9時には1ドル=5.67リラ付近で推移。トルコリラは対円でも上昇し、発表前は1リラ=18.75円だったレートは発表後1~2時間で19円を超えた。
その後午後8時45分には、ECBが政策金利を発表。ECBの政策金利で主なものは3つあり、今回の発表前は最重要金利のリファイナンス金利は0%、限界貸出金利は0.25%、中銀預金金利は-0.4%だった。
今回はその中で中銀預金金利を0.1%引き下げると予想されていたが、その予想通り中銀預金金利が-0.5%にされた。なお中銀預金金利はユーロ圏内の市中銀行がECBに預けた場合の金利で、日本で言えば現在マイナスとなっている日銀の当座預金金利に近い。
そして2018年末で一旦停止していた量的緩和を、11月1日から再開すると発表。資産の購入額は月額200億ユーロと発表された。ECBの量的緩和は、前回は2015年3月~18年末まで行われていた。
その間の買い入れ額は、ピーク時で月800億ユーロ。ただし終盤にはかなり減額し、2018年1月からは月300億ユーロに減らし、18年10月からはわずか150億ユーロだった。今回は200億ユーロなので、前回の緩和終了直前のようにかなり少ない金額となる。しかし今後ユーロ圏の経済とインフレがなかなか上向かない場合は、増額される可能性は高いだろう。
なお同時に発表された声明は、前回まで「少なくとも2020年前半まで金利を現行の水準に据え置く」とされていた文言が、今回は「インフレ率見通しが2%に近付くまで金利を~」に変更されていた。
12日夜のECB発表を受け、ユーロのレートは乱高下した。発表前は118円90銭付近にあったユーロ/円だが、利下げと量的緩和が発表されたことから1時間後には1円あまり下げて117円台に。しかし市場は発表の内容が不十分と判断したのかその後反騰し、そのまた1時間後には119円を超えた。
どちらも予想通りに利下げを発表したトルコとユーロ圏だが、世界的に景気後退リスクが高まっている現在、これで緩和が終わるとは思えない。今後トルコはエルドアン大統領の圧力もあるため今後追加利下げを発表し、ECBは量的緩和の拡大も含め追加緩和が打ち出されることが考えられる。
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