米ドルにレートを固定したステーブルコイン・USDコインが、週末11日に米ドルとの1:1の等価交換レートを維持できないトラブルに見舞われた。テラやバイナンスUSDなど、昨年からステーブルコインのトラブルが続いている。
仮想通貨というと値動きが激しいものと見られることが多いが、法定通貨にレート固定したステーブルコインも人気だ。仮想通貨の時価総額ランキングは、3月中旬現在で3位にテザー(USDT)、5位にUSDコイン(USDC)、そして10位にバイナンスUSD(BUSD)とベスト10のうち3つをステーブルコインが占めている。さらに去年まではテラ(UST)というステーブルコインも人気だった。
しかし時価総額ランキング5位のUSDコインで、週末になってトラブルが発生した。11日午前中までは米ドルと1:1のレートを維持していたのだが、正午を過ぎた頃から1USDC=0.98ドルなど米ドルに対して下落し等価ではなくなった。そしてこの日の夕方頃には一時0.9も割って1USDC=0.8ドル台もつけた。
こうなったきっかけは10日のSVB(シリコンバレー銀行)の破綻だった。USDコインは「担保型ステーブルコイン」と呼ばれるタイプで、発行量と同じ額の米ドルを担保として保持することで米ドルとのレート連動を維持している。
しかしUSDコインの価値の裏付けである米ドル準備金約400億ドル(約5兆3600億円)のうち5%以上が、破綻したSVBに預けられていた。そのためSVBの破綻によってUSDコインへの不安が高まり、USDコインの出金が殺到すると同時に価値も下落して米ドルとの1:1のレートを維持できなくなってしまった。
ステーブルコインの中でも人気のある通貨で、昨年以降トラブルが相次いでいる。担保ではなくアルゴリズムによってレート連動を維持する「アルゴリズム型」ステーブルコインだったテラは、昨年5月にアルゴリズムが破綻してしまい、同名の仮想通貨テラ(LUNA)はほぼ無価値にまで価値が暴落しテラショックとなった。
またバイナンスUSDは米証券当局であるSEC(証券取引委員会)が、今年2月になって「有価証券に該当するのに必要な手続きを経ずに販売している」との理由で、発行元のPaxosを提訴。Paxosはバイナンスとの取引を停止した。これはバイナンスUSDのレート連動の仕組みに問題があったわけではないが、当局から「法的な問題あり」と指摘されたことを意味する。
ステーブルコインとしてトップのテザーの問題がなかったわけではなく、過去には「運営元は準備金を他の投資のために流用している」との疑惑が浮上したこともあった。しかしそれは大事には至らず、テザーは現在まで最も普及したステーブルコインの地位を維持してきた。
ステーブルコインで人気のあるものは米ドルに連動したものばかりで、日本円に連動したものは非常に少ない。それは米ドルが基軸通貨だからだけではなく、日本ではステーブルコインに対する規制が厳しかったからだ。それが今年から変わり、日本でもステーブルコインが増える可能性は出てきている。
だがこうして海外の人気ステーブルコインでトラブルが続くと、ステーブルコインを買うことを躊躇してしまう人も増えるのではないか。
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