21日夜にカナダ中銀が政策金利を発表し、同時に量的緩和の縮小も発表した。これから各国の景気が回復に向かえば、カナダだけではなく他国も量的緩和縮小を開始することが予想される。
21日の午後11時にカナダ中銀が政策金利を発表し、予想通り0.25%の据え置きとされた。そして金融政策のもう1つの柱とも言える量的緩和の方は、資産の買い入れ額をこれまでの週あたり40億カナダドルから30億カナダドルに減額すると発表した。
カナダ中銀のマックレム総裁は発表後の会見で、今回の緩和縮小は「経済の進展を反映したもの」と発言。今後景気の回復が進めばさらなるテーパリング(緩和縮小)を行う姿勢を明らかにした。
今回の縮小は一部で予想されていたものの、実際に縮小が発表されマックレム総裁から今後の追加縮小について述べられたために発表後はカナダドルが上昇。発表前は1加ドル=85円50銭付近にあったが、発表後に1円ほど上昇し86円50銭になった。
カナダはパンデミックが世界に広まった昨年3月に、同国としては史上初となる量的緩和を開始。当初の金額は週あたり50億カナダドルだった。しばらくはその金額を維持していたが、昨年10月には40億カナダドルに減額。そして今週21日には再び減額して30億ドルとした。
日本は2013年以来ずっと量的緩和を続けている一方、米FRBやECBも昨年春のパンデミック開始時に量的緩和を再開。ここまで縮小などは発表せずに続けてきている。
しかし主要国の1つであるカナダがテーパリングを進めていることで、FRBやECBも緩和縮小に向かう可能性が見えてきた。FRBのパウエル議長は2023年頃まで緩和を続ける姿勢を見せているものの、今後景気回復やインフレが進行すればもっと早い時期にテーパリングを開始する決断を迫られる。
FRBとしてはテーパータントラムの懸念を上手く抑えなくてはいけない問題がある。テーパータントラムとは「テーパリング」と、かんしゃくを意味する「タントラム」の2つを合成した言葉で、テーパリング実施時に金融市場がかんしゃくを起こしたような極端な動きを見せることを意味している。
実際に2013年にFRBがテーパリングを示唆した時、米長期金利の上昇や新興国通貨の下落という形でテーパータントラムが起こった。FRBはこの再来を警戒しており、テーパリングは慎重に行う姿勢を崩していない。
日銀の方は他国のように明確にアナウンスしていないが、緩和の縮小は行われている。2019年には国債の購入額が年間15兆円程度まで減った。ETFの購入も2019年には4兆5000億円まで減り、2021年も4月22日現在でまだ1兆円も買っていない。
カナダ中銀の緩和縮小に見られるように、今後景気が回復していけば各国中銀は緩和を縮小していくだろう。
この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。
すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。
iFOREXは数百銘柄の通貨、仮想通貨、商品、指数、ETF、株式をCFD形式で取引することができます。
方法は簡単、3ステップでCFD取引を注文できます。
iFOREXに今日参加すれば、次の素晴らしい特典パッケージがあなたのものに
25年以上信頼されるサービスプロバイダー
iFOREXグループは業界で最も大きく尊敬される企業の一つです。1996年に成功した銀行家のグループにより設立され、世界中の人の毎日の市場へのアクセスが目標です。
3つの主な約束
私たちは、提供するグローバルな取引商品の多様性と、使用する革新的な技術、常に向上し続けるカスタマーサービスで、業界のリーダーであり続けます。