Appleが新製品を発表も株価は下げる

9日に米IT大手のAppleが、毎年行われている新製品発表会を開催した。今年はiPhoneの最新バージョンとなるiPhone 6sなどが発表されたが、投資家にとってやや期待外れだった感があり、株価は下落した。

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iPhoneなどの最新版

今や時価総額で世界最大の企業となったAppleの新製品発表会なので、注目と期待は非常に高かった。

今回発表された新製品で、主なものは4つほどある。まずはiPhoneの最新バージョンであるiPhone 6s。iPhone 6sがこれまでのiPhone最も大きく違う点は、画面をタップした時のタップの強さで違う操作ができる点だ。これは別製品ではForce Touchと呼ばれていた技術だが、iPhoneでは3D Touchと名付けられた。

それ以外では、OSが最新のiOS 9になり、カメラがグレードアップし、またプロセッサも性能の高いものに替えられるなど、全体的に高性能になっている。

そして同時に、iPhoneの画面を大きくした製品・iPhone Plusの最新版である、iPhone 6s Plusも発表された。

iPhone 6sとPlusは、日本やアメリカなど主要国では9月25日に同時に発売される。日本国内では、ソフトバンク、ドコモ、AUと3大キャリアが全て取り扱う。

日本でAppleが販売するSIMフリー版iPhone 6sの価格は、税別で16GBが86,800円、64GBが98,800円、128GBが110,800円と発表された。Plusの方は32GBが98,800円で、64GBと128GBは6sにそれぞれ12,000円を足した金額になる。

次の新製品は、iPadを大型にしたiPad Proだ。これまでのiPadはディスプレイが9.7インチだったが、Proでは12.9インチとかなり大きくなる。またカメラやプロセッサなども、iPhone 6sと同様に高性能のものになる。iPad Proについては、今年11月の発売が予定されている。

さらにApple TVの次世代となる、第4世代も発表された。Apple TVとはiTunesから直接テレビにコンテンツを送信できる機器だ。第4世代では、Siriに対応して声でいろいろな操作ができるようになる。こちらは10月末発売予定とのことだ。

これだけの新製品が発表されたAppleの発表会だが、残念ながら投資家の期待に応えられるほどではなかったようだ。8日の終値が112.31だったApple株は、9日の午前中には前日終値よりプラス圏で推移。しかし発表会が進行した午後になると下げ始め、終値は2％安の110.15だった。アナリストの中には下げの理由について、「期待は非常に高かったが、内容がついて来られなかったため」と述べている者もいる。

日本は世界の中でも、スマホ市場でiPhoneのシェアがかなり高い市場として知られている。NY株式市場で株価が下がったとしても、iPhone 6s発表で日本のiPhone愛好家の期待は高まったことだろう。