チョコレートの原料となる、カカオ豆の国際的な価格がここ1年くらい高騰している。これは単に金融取引の問題だけではなく、実際にチョコレートなどの国内小売価格にも転化が始まっている。
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最初にカカオ豆という原料の主な原産国を確認すると、世界で生産量1位の国がアフリカのコートジボワール、2位がインドネシア、3位がアフリカのガーナ、4位もアフリカのナイジェリア、5位もアフリカのカメルーンと、上位をアフリカ諸国が占めている(出典:FAO(国連食糧農業機関))。世界のカカオ豆生産の3分の2は、アフリカ大陸で行われていると言われている。
しかしそのアフリカのカカオ豆生産地域で最近天候不順が続き、かつ新興国を中心として起こっている世界のカカオ豆需要の増大のために、昨年春頃からカカオ豆の国際的な価格が上昇を続けている。
カカオ豆の国際価格は、ICCO(国際ココア機関)で取引されるスポット価格がその指標として使われる。昨年3月には1トンあたり2,153米ドルだったカカオ豆の価格は、今年4月には3,050ドルまで約40%も上昇している。
現在調べられる1980年以降のカカオ豆の価格の推移を見ると、1980年以降つい最近まで3,000ドルを超えたことはほとんどない。つまり、原油などのように、カカオ豆も21世紀に入って世界の人口増、需要増、新興国の発展によって、需給がひっ迫して価格が高騰しているコモディティの1つなのだ。
ここ30年で一番価格が安かったのは2000年頃で、この時にはわずか900ドル程度だった。明らかに、21世紀に入ってからカカオ豆の価格は急激に上がっている。今年4月に3,050ドルまで上がったことはすでに述べたが、実はこれが最近の最高値ではない。2010~11年頃に、一度3,500ドル付近をつけている。しかし当時は今よりずっと円高だったため、日本国内の価格は現在と比べてそれほど高かったわけではない。
原料価格が高騰しているので、すでに国内のチョコレートメーカーには値上げの動きが出てきている。ただし、チョコレート製品の価格は「上げずに」、内容の量を減らすという実質値上げをするメーカーも多い。これはお菓子など子供をターゲットにしている製品は、値上げをしてしまうと子供のお小遣いで買いにくくなるための策だろう。これまでにも、食品などでこのような実質値上げが行われてきた。
明治は7月からチョコレート関連製品10品目を、4~9%減量する予定でいる。また森永製菓も、7月からチョコレート関連製品12品目を、4~8%減量する予定となっている。この2社以外にも、同様の実質値上げをするチョコレートメーカーが出てくる可能性は高い。
原油など他のコモディティのように、価格高騰は需要の増大が大きな原因の1つとしてある。それは覆せるものではないので、結局は供給を増やすしか、需給状況を改善する方法はない。しかしそう簡単には増産はできない。カカオ豆価格の高騰は、もうしばらく続きそうだ。
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