2004年に「西武鉄道」として上場廃止になった西武グループの株式が、4月23日に西武ホールディングスとして9年4ヶ月ぶりの株式市場復帰に成功した。上場初日の株価もまずまずであり、経営再建は順調に行っているようにも見えるのだが……
首都圏周辺で鉄道やホテル経営などを行う西武グループの持株会社・西武ホールディングスの株式が、4月23日に東証1部に上場を果たした。2004年に西武鉄道株が上場廃止になって以来、9年余りに及ぶ経営再建も努力の結果とも言える。
23日の株価を見ると、まずまず好調な出だしと言える動きを見せていた。取引開始直後の午前9時には初値が付き、価格は公募価格と同じ1600円であった。それから引けに向けてゆったりと値を上げていき、寄り値よりも10%以上高い1770円で本日は引けている。
しかし今後投資家と西武にとっての懸念事項とも言えるのが、まだ35%の大株主として存在する米投資ファンド・サーベラスだ。サーベラスは西武の上場廃止後、経営再建のために1200億円を投資して経営に参加してきた。西武HDが今日再び上場することができたのも、サーベラスの資金のためとも言える。
その一方でサーベラスは、西武側や鉄道の地元住民の意向を無視した、強引な経営を迫ってきたこともある。西武鉄道の不採算路線の廃止や、プロ野球の埼玉西武ライオンズの売却を要求してきたこともあった。それらは株主総会で可決されず一旦廃案になったのだが、今後再び同様の要求をしてくるかもしれない。
サーベラスは西武株の35%以上を持っている大株主だが、今回の上場時には保有株を全く売り出しに回していない。その理由は、1600円という公募価格(ブックビルディング時は1600~1800円)が、サーベラスの想定よりも低かったためだ。
今後は株価がさらに上がったところを見て、何らかの形で持ち株を売却して利益の回収を図るだろう。また西武側や地元住民にとっても、これまでは経営再建のためにサーベラスの資金を受け入れざるを得ないところがあったが、なるべく早く株を売却してもらって手を切った方がいいと考えているかもしれない。
しかしそのためには、株価が上がってくれることが条件となる。株価はその企業の業績によってももちろん左右されるが、地合いによって決まるところも大きい。地合いが良く、株式市場全体が上昇トレンドにある場合は、多くの株は上がる。しかし反対に地合いが悪い時は、多くの株は下がる。
現在、世界の株式市場は全体的に見ると好調で、多くの国で株式市場は上昇している。日本も昨年前半ほどの高騰は見せてないが、まだそこまで下落している状態ではない。しかし今後リーマンショックのような暴落が起こると、当然西武HD株も下がり、サーベラスが売却したいと考えている目標株価には届かなくなる。そうなると、サーベラスの保有はまだ当分続くことも考えられる。
西武HD株を保有している投資家だけではなく、西武側や地元住民にとっても、今後の西武HD株の株価は重要な意味を持つことになる。
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