ココア価格は2023年から高騰し、24年前半には22年末の約4倍にもなった。そして一時的な高騰で終わらず、それから約1年が経過した現在になってもまだ高値に留まり今週には約2ヶ月半ぶりに10,000ドルをつけている。ココア高はこのまま長期化する可能性がある。
ココアの価格は2022年まで数十年間安定していた。世界的なココア価格の指標となるのはNY先物市場のココア先物で、取引単位は1トンになる。
1970年代のオイルショックと世界的なインフレ時代には一時1トン=5,000ドル近くまで上がったが、80年代になりインフレが落ち着くと下落。1980年代後半から90年代には1,000~2,000ドルで安定推移し、2000年代には多少上昇したが10年代に入ってもだいたい2,000~2,500ドルで安定していた。
しかし2023年に入ると状況は一変し、この年だけで70%も高騰して年末の終値は4,300ドルだった。2024年に入るとロケットのような暴騰になり、4月には11,000ドルを超えて1970年代につけた史上最高値を大きく更新した。
ここまで上がったのは、原料のカカオ豆の生産国である西アフリカのガーナとコートジボワールで、天候不良などのため生産量が大きく落ち込んだことにある。この2国だけで世界のカカオ豆の約半分を生産している。
天候不良だけならココアの高騰は一時的なもので終わるはずだったが、実際には他の長期的な問題も発生していた。ガーナなどではカカオ膨梢ウイルスというウイルスが広がり、カカオの木が死んでしまってカカオ豆が生産できない土地が続出した。1977年5,000ドルを超えて最高値をつけた時もカカオ膨梢ウイルスの影響があった。
同時に違法な金の採掘が広がっていた。違法な金採掘はカカオ農園を掘って荒廃させるだけではなく、水銀を使うために水銀によって土地が汚染されて長期的な影響が残る。
これらの要因によってカカオ豆の生産落ち込みが長期化しており、ココアも高い水準に留まっている。昨年中盤には7,000ドル台まで下がったが、年末にまた高騰して12月には13,000ドルに接近した。
今年の序盤には8,000ドル付近まで下がったものの、最近になってまた高騰して今週には10,000ドルをつけた。今週の上昇は、コートジボワールで収穫されたカカオ豆の品質が予想より悪かったことによるものと見られる。
世界のカカオ豆生産の問題は長期化しており、それによってココア価格も非常に高い水準に留まっている。そのため日本でもチョコレートなどココアを使った製品の値上げが続いており、2023年に比べるとかなり高くなった。
チョコレート愛好家にとっては残念なことだが、ココア高は長期化する可能性があり、円安と併せて国内のチョコレート製品などの価格上昇圧力は今後もまだまだ残る。
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