来週は7ヶ国の政策金利発表ラッシュ

来週は日米をはじめ7ヶ国が政策金利を発表する政策金利発表ラッシュの週となる。ここで各国発表の日程や予想される発表内容を確認してみる。

日銀は据え置きと予想

　今年もあと4ヶ月弱となったが、来週15～19日の週は日米をはじめ7ヶ国が政策金利を発表する政策金利発表ラッシュの週となる。特にアメリカの政策金利発表は注目度が高く、発表内容だけではなく同時に発表される声明やその後のパウエル議長の会見内容も金融市場を大きく動かす可能性がある。

　まず17日水曜夜10時45分に、先陣を切ってカナダが政策金利を発表。今回は0.25％の利下げで金利を2.5％にすると予想されている。カナダは今年3月に利下げを行って以来、トランプ政権の政策の影響などへの警戒からしばらくの間利下げを停止していた。今回行われれば派半年ぶり、4会合ぶりの利下げとなる。

　そして18日木曜午前3時には今週の政策金利ラッシュの中でも最重要のアメリカの政策金利が発表される。FRBは昨年終盤に3回連続で利下げを行った後、今年になってからはトランプ政権の政策の影響を見極めるために長期間利下げを停止していた。

　しかし今年後半になってようやくトランプ関税の影響もだんだん見えるようになり、さらにインフレ率も懸念されていたほど上がっていない。そのためすでに今回の発表では0.25％金利を引き下げて4～4.25％にすることが確実視されている。

　また10日夜に発表された米8月卸売物価指数が予想を0.7ポイントも下回る前年同月比＋2.6％だったことで、0.5％の大幅利下げ観測も台頭した。まだ0.5％利上げの確率は高くないが、11日に発表される米8月消費者物価指数も予想を大きく下回るとその確率は上がる。

　同じ日の午前6時半にはブラジルの政策金利が発表され、今回は15％のまま据え置きが予想されている。ブラジルは昨年9月から今年7月まで7回連続で利上げを行ってきたものの、そこで利上げを停止しその後は据え置きを続けている。

　18日の午後5時にはノルウェーの政策金利発表があり、今回は0.25％の利下げで金利を4％にすると予想されている。ノルウェーは昨年全く利下げをしなかったが、今年6月にようやく初の利下げを行って政策金利を4.25％とした。その後も約3ヶ月ごとに利下げを行うと予想されている。

　同じ日の午後8時にはイギリスの政策金利が発表され、今回は4％のまま据え置きが予想されている。イギリスは8月に利下げを発表したばかりで、2会合連続の利下げはないと見られている。

　時刻は未定だが同じ日の夜には南アフリカの政策金利発表があり、0.25％の利下げを発表して政策金利を6.75％にすると予想されている。

　そして19日金曜の正午頃には日本の政策金利発表があり、今回は0.5％のまま据え置きと予想されている。日銀は今後も利上げを続けると予想されているものの、利上げのハードルは高い。

　以上が来週発表される7ヶ国の政策金利予想であるが、特にアメリカの発表は内容次第で金融市場が大きく動くことになる。