昨年の世界的なインフレのため、欧州は電気・ガス代が高騰し今冬は厳しい冬になると懸念されていた。しかし冬が始まってみるとかなりの暖冬となり、欧州市民は暖房費の高騰にはそれほど悩まされなかった。また先物市場では昨秋から冬にかけて天然ガス価格が暴落した。
2022年は世界が過去数十年で最大のインフレに見舞われた年となった。インフレによってあらゆる物の値段が上がっているが、その中でも電気・ガス代の高騰は人々の冬の生活を直撃する。
欧州は天然ガスの供給をロシアに頼っているため、昨年2月のウクライナ紛争開始によって特に天然ガスの供給懸念が高まった。その結果欧州市場の天然ガス価格は春から夏にかけて暴騰。2022~23年の冬は暖房費の高騰で凍死する人々が増えるのではないかとの悲観的な予想も出た。
しかし冬が始まってみると、欧州は記録的な暖冬となった。例えばフランスの昨年大晦日の気温が過去最高だった。フランスのような西欧だけではなく、ポーランドのような東欧でも暖冬が続いている。
暖冬のため危惧されていたほど人々は暖房費の高騰に悩まされず、凍死者も多く出なかった。一方先物市場では天然ガス価格が暴落した。
欧州先物市場にはダッチTTF天然ガスという天然ガス銘柄があり、取引単位が「ユーロ/MWh(1時間あたりメガワット)」になる。この先物は2021年夏時点では35ユーロ付近で取引されていた。
だが2022年2月のウクライナ紛争開始でロシア産天然ガスの供給懸念が高まり、その後は急上昇。特に6月以降は暴騰し、7月にはロシアから欧州に天然ガスを送る海底パイプライン「ノルドストリーム」が点検で一時停止され、その後再開されないのではないかとの懸念が浮上。8月には350ユーロと1年前の10倍にまでなった。
ところがそこをピークにして天然ガス価格は急落。9月末には「ノルドストリーム」付近で爆発がありガス漏れがあったが、それも天然ガス価格を再度押し上げるに至らなかった。そして冬は暖冬になったため天然ガス価格はさらに下がり、今年になってから一時65ユーロとピーク時の5分の1未満になった。
この影響はNY市場の天然ガスにも及んでいる。アメリカは欧州と違って今冬は寒波に見舞われたが、それでも天然ガス価格は下落した。NY天然ガスも欧州と同様に春から夏にかけて高騰し、8月には一時100万BTU=10ドルをつけて2008年以来14年ぶりの高値となった。
しかしそこをピークにその後NY天然ガスは下落が続き、年明け1月は4ドルを割って3.8ドル台と約1年ぶりの安値になった。
各国で11月から12月にかけてインフレ率が低下気味だが、天然ガス価格の下げはその一因になった。今冬の欧州は暖冬によってかなり救われたと言える。
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