日銀のETF保有額がついに29兆円に

user 著者 鳥羽賢
calendar 2019年5月30日

2013年4月から異次元緩和政策でETFの大量買いを続けている日銀だが、今年3月末のETF保有額は時価ベースでついに29兆円にも達した。中央銀行がこれほどのETFを保有している国は世界でも他に例がない。

規模は開始時から6倍に

2013年4月からアベノミクスの異次元緩和政策を開始した日銀は、緩和の一環としてETFを株式市場から購入する政策も始めた。このような政策は前白川総裁時代も行っていたが、規模は年間5,000億円程度と現在より小規模だった。

しかし黒田総裁になり、まず2013年4月に年間1兆円と規模を前総裁時代よりも倍増してETF買いを開始。2014年4月に消費税を8%に引き上げるとその後消費の低迷が長引いいたために、同年10月には大規模追加緩和を発表し、ETF買いも年間3兆円に増額した。

2015年末には3.3兆円と小幅に増額した後、2016年7月には年6兆円とまたしてもほぼ倍増の大幅増額を行った。これは前年後半から、中国発の世界同時株安を受けて景気と株価が停滞していることを受けての措置だった。

その後3年ほど経つが、それ以上の増額はせずに年間6兆円を現在まで維持している。ただし去年7月には「買い入れ額は状況次第で変動しうる」と述べ、6兆円を超えることもありえると示唆していた。

しかしともかく日銀は年間6兆円という異常とも言えるETF購入を、これまで3年近く続けてきた。結果として今年3月末のETF保有額は、時価ベースで29兆円にもなったと発表されている。4月末現在の東証1部の時価総額は600兆円ほどなので、その5%近くに当たる。

これだけのETFを中央銀行が保有しているのは、世界でも他に例がない。そして今後はこの大量のETFをどう処理するかという問題が出てくる。日銀は国債も大量に買っているが、国債ならいずれは償還日がくるので、保有している分は自然になくなる。だがETFに償還はない。

となると保有している29兆円分のETFはいずれ何とかしないといけない。しかしそれだけのETFを市場で売ると、株式市場が暴落する可能性があるのでかなり難しい。なので29兆円分をすべて売ることはほぼ不可能なところまできてしまっている。

そして保有を続ければ価格変動のリスクがあり、株式市場が下落すると含み損が拡大。下手をすると日銀が債務超過に陥る恐れがある。一説では日経225平均が18,000円を下回るところまで下落すると、日銀が債務超過に陥るという。

現実的には保有しているETFを売るどころか、買い入れを止めることすら難しくなっている。黒田総裁は自分の任期が終了する2023年3月までETF買い入れを止めることはないだろう。しかし次の総裁も自分に責任がかかることを恐れ、ETF買い入れを続けるかもしれない。こうしてETF買い政策は、いつか破綻するまで続けられるのかもしれない。

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