米製薬大手のファイザーが12日のNY株式市場終了後に、2024年12月期の業績見通しを発表。しかし売上高などが市場の予想を下回り、発表後の時間外市場でファイザー株が急落し2013年初頭以来約11年ぶりの安値をつけている。
米製薬大手のファイザー(銘柄コード:PFE)は、2021~22年にコロナワクチンを通して日本でも知名度が急上昇した。しかし同じく日本でワクチンが広く接種されたモデルナ(銘柄コード:MRNA)とともに、コロナのパンデミックが落ち着いた2023年になると業績・株価ともに急降下してきた。
ファイザーは今週12日のNY株式市場終了後に2024年12月期の通期業績見通しを発表。その内容によると、来年度の売上高見通しは585~615億ドル(約8兆5000億~9兆円)だった。またEPS(1株当たりの利益)見通しは、2.05~2.25ドルだった。
市場の予想では売上高が629億ドル(約9兆2000億円)、EPSが3.21ドルだったので、特にEPSの方がかなり予想を下回ったことになる。
12日を28.58ドルで終えたファイザー株だが、予想を下回る来年度の売上高見通しを受けてNYの時間外市場で同社の株は7%ほど安い26ドル台で取引されている。
この値動きは時間外市場中なので、場中と単純に比較することはできないかもしれない。しかしそれでも過去の場中の株価と比べて見ると、ファイザー株は2020年3月の株式市場大暴落時の底値が27.88ドルだった。つまりついに2020年の株価大暴落時の底を下回り、ワクチンの成功によって上げてきた株価は全て帳消し。そして2013年初頭以来約11年ぶりの安値となった。
ファイザー株は2020年3月に27.88ドルまで暴落した後、コロナワクチンの開発に着手し同年末には完成させて承認も得られた。そして翌21年には世界各国で接種が行われ、ワクチンはすさまじい勢いで売れて株価も21年12月には61.71ドルまで上昇した。
だが2022年になると上昇の勢いが弱まり、この年は61.71ドルを一度も超えず51.24ドルで年を終了。そして2023年になるとパンデミックが収束してきたため、ワクチンの需要激減で最新の株価は26ドル台と昨年終値の半値近くになってしまった。
業績も悪化しており、ワクチン本格販売前の2020年12月期の通期売上高は420億ドル(現在のレートで約6兆1000億円、以下同じ)だった。それがワクチンの開発・販売に成功したことで2021年12月期には810億ドル(約11兆8000億円)、22年12月期には1,000億ドル(約14兆6000億円)と激増した。
ところがワクチン需要の激減のため、2023年12月期見通しは580~610億ドル(約8兆4500億~8兆9000億円)と急速に悪化した。
今年における株価の下落はモデルナも同様で、2022年終値の179.62ドルから、12月12日の終値は78.04ドルと半分未満になった。
さらにファイザーはコロナワクチン販売開始時に消費者に対して虚偽の情報を流していたとして、テキサス州に訴えられた。それだけではなく今年8月末にモデルナは、「ファイザー製のワクチンは当社の製品の模倣である」と主張してファイザーを提訴した。
業績・株価の急落に加えてこのような訴訟もあり、2021~22年はワクチンの成功で大きく成長したファイザー・モデルナも今は受難の時期となった。
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