上場直後に業績を下方修正したIPO

user 著者 鳥羽賢
calendar 2018年12月13日

2014年12月18日に東証1部に上場したゲーム開発企業のgumi(3903)。この企業の株が、3月6日に突然ストップ安を付けた。2015年4月期の業績見通しを大幅下方修正したのが売りが殺到した理由なのだが、この会社に一体何が起こったのか?

上場2ヶ月半後に業績を修正

gumiは2007年に設立された若い会社で、ネット上やスマホのゲーム開発を行ってきた。スマホゲームは最近ガンホー(3765)による「パズドラ」など大ヒット作がいくつか出ており、2010年代になってスマホが普及してきたことから急速に成長している業界でもある。ガンホーの株は2013年前半のアベノミクス相場の際、株価が暴騰している銘柄の代表例としてマスコミでもよく取り上げられていた。

gumiはここ数年の急成長によって、2014年12月に新興市場を通り越して東証1部に直接上場することが決まった。上場当時の2015年4月期業績予想は、連結の売上高が310億円、営業利益13億円、経常利益12億7000万円と順調なように見えた。

ただ公募価格が少々高すぎるのではないかと一部で指摘されていた。gumiの公募価格は1株あたり3,300円。gumiは9月にスマホアプリ大手のLINEに第三者割当増資を行っており、この時の価格が1株1,362円だった。この第三者割当増資から、わずか3ヶ月後の上場時に公募価格を2倍以上に設定したのだ。これはIPOの事情を知るものから、やや不自然な価格であると思われていた。

しかしそのような懸念をよそに、gumiの株は予定通り12月18日に東証1部に上場する。上場初値は公募価格と同じ3,300円で、初値の直後に3,340円まで少し上昇した後は下がり続け、結局初日の終値は3,165円と公募価格を下回った。

それだけではなく、翌日以降も緩やかながらgumi株は下げ続け、12月、1月とついに初日の高値である3,340円を超えることは1度もないまま月日が経つ。しかし2月になってもまだ株価は2,500円前後で推移していたので、投資家は多少の希望を持っていた。

ところが3月5日の株式市場が終わった後、gumiは突然業績の大幅下方修正を発表。なお、この日の終値は2,581円だった。2015年4月期の連結売上高は265億円、営業損益は4億円の赤字に転落、経常損益も6億円の赤字に転落とされた。

この発表を受けて株価は6~9日に2営業日連続ストップ安となり、3月9日の終値は5日よりちょうど1,000円安い1,581円だった。2日で約40%も価値を失ったことになる。

上場してからわずか2ヶ月半後に、業績予想が大幅に下方修正されたのだ。上場時の業績予想を信用して株を購入した投資家は、全く納得がいかないに違いない。ではなぜこのような事態が起こるのか?

多くのベンチャー企業は上場することを1つのゴールと考えており、そのためにはどんなことでもする企業もある。今回のgumiのようなケースは、上場を承認してもらい、かつ初値を高くつけるために、上場前の業績予想を本来ありえないような高い値にして出していた。そして上場したら目的は達成してしまったので、それを下方修正したということだ。

現在はアベノミクスの効果によって、日経225平均が19,000円を超え日本の株式市場がかなり好調な状態にある。よってIPOもかなり活発に新規上場している。リーマンショック後の株式市場が冷え切っていた2009~10年には、年間のIPO件数が20件くらいしかなかった。それが2014年には77件まで回復しており、株式市場が活性化して高い初値がつく今の時期に、上場してしまおうと考える起業家が多い。

では、このような案件に騙されないようにするためにはどうすればいいのか?gumiは上場企業として2014年4月期の業績をすでに公開している。2014年4月期は、連結売上高が112億円、営業利益が1億円の赤字、経常利益が1億7000万円の赤字だった。

この数字を見れば、2015年4月期の当初の業績予想、連結売上高310億円、営業利益13億円、経常利益12億7000万円というのは、相当現実離れした数字であることが分かるはずだ。売上高は1年で3倍近くになり、営業・経常損益も黒字化している。IPOに投資をする場合は、最新の業績予想だけではなく、過去数年の決算も見てしっかり判断した方がいいということだろう。

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