ワインに投資をすると謳った珍しいファンドの企業「ヴァンネット」が、3月7日に東京地裁に自己破産を申請。ファンドは破綻し、約40億円の出資金が償還できない状態になっていると見られる。金融の世界でファンドの破綻は初めてではないが、何が間違ったのだろうか?
ヴァンネットは、日本で唯一「ワインに投資をするファンド」として売り出してきた。ちなみに「ヴァン」というのは、フランス語でワインを指す言葉のこと。文字通りワインのネットワークとしてファンドを立ち上げたのだろう。
会社としての株式会社ヴァンネットは、2000年7月に設立された。そして最初のファンドが組成されたのが2001年4月。それ以来2014年6月までに、25本のファンドを組成してきた。
このファンドの仕組みとしては、投資家から資金を集め、集めた資金でフランスなどヨーロッパ産のワインを買い付ける。そして買い付けたワインを保管しておくと値上がりするため、後で売却して利益を得る。得られた利益から一定額を投資家に配当として還元するというものだった。
しかし2015年12月になり、ワインの売買について虚偽の報告をしていたことが判明。同じ12月内に財務省関東財務局から業務改善命令を受け、さらに金融商品取引業者の登録も取り消された。登録を取り消されたため金融業が続けられず、3月7日についに自己破産申請に至った。
ヴァンネットがこれまで集めた資金は、延べ1989人の投資家から77億4600万円だった。そして破綻時にまだ償還されていない資金は、523人から集めた36億7400万円と言われる。
では、何が間違ってこのファンドは破綻してしまったのか?その手掛かりはすでに述べた「虚偽の報告」という言葉と、弁護士が調査して明らかになった「投資対象のワイン在庫が激減していた」という事実にある。
ヴァンネットのファンドの狙いは、ワインを買い付けてそれが値上がりするのを待ち、高く売って利益を出すことにあった。だがワインは、絶対値上がりするとは限らない。実際は期待していたほど高く売れず、利益があまり出なかったと思われる。
それでも投資家に対して最初に約束した配当を払わないといけないため、予定より多くのワインを売却してお金を作っていたと考えられる。例えば予定で1000本売るところを、利益を出すために2000本売らなくてはいけなかったのだろう。それが「在庫が激減していた」理由になる。
さらに投資家への配当は、本来ワイン売却の利益から出すはずだった。しかし利益があまり出ないため、後から出資したお金を、そのまま前の投資家の配当に回すという自転車操業に陥っていた可能性が高い。
このような自転車操業ファンドに騙されないようにするためには、どこに気をつけたらいいのか?大事なことは、8%や10%などの高利回りを謳う商品は疑ってみることだ。金融の世界は厳しく、株式やFXでも毎年8%や10%の利益を安定して出すのは容易ではない。最初の数年はできたとしても、その後市場のトレンドが変われば高利回りを出し続けられなくなることがよくある。
そして投資対象の商品についてしっかり調べること。ヴァンネットの場合、投資対象の商品はワインだった。ワインのことをしっかり調べて、本当に保管しているだけで値上がりして簡単に利益が出せるものかどうか、それを自分で確認することだ。調べた結果「怪しい」と思ったら、早めに手を引いた方がいい。
以前には牛に投資をする安愚楽牧場という投資ファンドもあったが、そちらも自転車操業に陥った後、破綻した。金融の世界の甘い話には、裏がある。
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