ベネズエラが独自の仮想通貨を販売開始

　経済危機に苦しむベネズエラだが、20日から独自の仮想通貨「ペトロ」の販売を開始した。

　ベネズエラの仮想通貨発行計画は昨年末に発表。その計画によると、仮想通貨「ペトロ」は同国の原油資源によってその価値が裏付けられ、発行枚数は1億枚とされた。その一部を2月20日から3月19日までの1ヶ月間に先行販売する。

　当初のペトロの交換レートは、原油価格とほぼ同じ1枚＝60米ドルにされた。そして予定通り20日から発売が開始されたが、当初の先行販売予定（3,840万枚）よりも多い8,240万枚が市場に出回ると発表された。

　ペトロは外貨や他の仮想通貨を使って購入が可能な一方、ベネズエラの法定通貨・ボリバルでは購入ができない。

　ただしアメリカは独裁色を強めるマドゥロ政権に対して制裁措置を課しており、ペトロの購入をしないよう投資家に呼びかけている。世界初となる国家による仮想通貨発行のこの実験が、どこまで同国の経済危機の解消に役に立つかは未知数となっている。