ブラジルの最高裁が先月30日にX(旧Twitter)のサービス停止を命じた。命令後はブラジル国民が基本的にXを使えなくなり、それに対する大規模抗議デモが起こるなど問題が激化している。
短文投稿サイトのX(旧Twitter)は日本でも人気が高く多くのユーザーがいる。以前はTwitterの名前でサービスを提供していたが、2022年10月にテスラのイーロン・マスクCEOが買収したことで、サービス名だけではなくその他の状況が大きく変わった。
もともとはマスク氏もユーザーの1人だったのだが、運営が差別的な発言や中傷を削除し発言者のアカウントを停止する姿勢に対して「Xには言論の自由がない」と述べて反対していた。
そこでマスク氏は、もっと自由な発言ができるSNSにするためとの名目でXを買収した。だがマスク氏の買収後、Xの経営は大きく変わる。特に2023年8月に投稿の閲覧回数次第で収入が得られるようになって以来、収入のために自分と関係ない内容すらもコピーして投稿するなど他のユーザーにとって迷惑な行為をするユーザーが増えた。このようなユーザーはネット上で「インプレゾンビ」と呼ばれている。
そのXだが、先月30日にブラジルの最高裁が国内においてサービスを停止する命令を出した。ここまでの事態になったのは、ブラジル政府がX上における偽情報などの取り締まりを求めていたにも関わらず、Xがそれに応じなかったためだ。停止命令の直前にはXに法定代理人を指名するよう命じていたが、それを実行しなかったためついにサービス停止となった。
停止命令は翌31日から実行され、ブラジルに2,000万人あまりいると言われるユーザーはXが使えなくなった。なおインターネットにはVPNという自分の住んでいない国からのアクセスを偽装できるツールがあり、ブラジル国内でもVPNを使えばXにアクセスはできる。しかしVPNを利用してXを使った場合、1日あたり5万レアル(約130万円)もの高額の罰金が科される。
これに反発した一部のXユーザーとボルソナロ前大統領が、7日に主要都市サンパウロで大規模な抗議デモを行った。参加者は数千人とも数万人とも伝えられている。
とは言えデモ参加者は2,000万人を超えるブラジルのXユーザーのごく一部であり、多くのユーザーは他の類似SNSに移行するなどしている。
また停止命令と同時に、スターリンクの銀行口座凍結命令も出された。スターリンクとはマスク氏が運営する宇宙開発企業・スペースXが運営するインターネット通信サービス。口座凍結命令は、これまでXに命じられて未払いの罰金を支払わせるために出された模様だ。
スターリンクは通信サービスなので、ブラジルの他の通信企業と同様にユーザーからXへのアクセスを遮断する義務があった。それに対して9月3日時点では、「口座凍結が解除されるまでブラジル当局の命令には従えない」と言っていたのだが、翌4日には態度を変更して「命令に従う」と述べていた。
マスク氏のXの経営姿勢が変わらない限り、ブラジルにおける対立は今後も続くと見られる。一方フランスではメッセージアプリ・Telegramのパベル・ドゥロフCEOが、日本時間の8月25日未明に逮捕された。逮捕された理由はTelegramを適切に管理しておらず、犯罪に使われていたことを放置していたためだった。
2010年代に世界的に普及したSNSという存在は、すでに数十億人のユーザーがおりもはや巨大な存在になり過ぎている。そのため適切な管理が行われていないと犯罪に結びつくことが多く、ブラジルやフランスのように当局の強硬な措置に発展することもある。このようなSNSと政府との対立は今後しばらく続くだろう。
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