昨年から今年前半にかけて多くの銘柄が上昇した先物だが、今年5月以降は穀物を中心にいくつかの銘柄で上昇がストップしている。中でもパラジウムは5月以降の下落が激しく、今週14日になってとうとう2,000ドルも割って昨年7月以来約1年2ヶ月ぶりの安値をつけている。
各国中銀による大規模緩和に支えられ、昨年半ば頃から株、仮想通貨、そして先物など多くの金融市場が上昇してきた。
特に先物市場では昨年秋頃から今年春まで、穀物やエネルギーなど多くの先物銘柄が上昇。しかし大豆やコーンといった穀物銘柄は4~5月がピークとなり、その後9月中旬まで高値更新はない安定した相場が続いた。
そして5月以降に高値更新がないどころか、かなり暴落している先物銘柄もある。それが貴金属銘柄のパラジウムだ。パラジウムは2016年頃から他の先物銘柄以上に上昇し、バブルと言ってもいいほどの相場だった。2016年初頭には1オンス(≒31g)=500ドルだったNY市場のパラジウムは、2021年5月には3,000ドル超と約6倍になった。
パラジウムはガソリン車の排ガス浄化用触媒として利用される。またディーゼル車にはプラチナ(白金)が同じ目的で利用されている。だが2015年夏にドイツのフォルクスワーゲン(VW)が、ディーゼル車の排ガステストで不正を行っていたことが発覚。
この事件によってディーゼル車の信頼が落ちてガソリン車へのシフトが進み、その後は触媒としてのパラジウム需要が増大。そのような背景から2016年以降パラジウムが高騰してきたと見られている。
今年5月には3,000ドルを越えてパラジウム上昇の勢いは続くかと思われたが、そこをピークにその後4ヶ月間は急激な下げが続いている。特に8月16日から23日の下げが大きく、この1週間だけで2,600ドル台から2,300ドルと10%以上も暴落。
その後多少はリバウンドしたものの、今度は2,400ドル台だった9月6日以降にさらに激しく暴落し、14日には2,000ドルを割ってこの1週間あまりで20%もの価値を失った。特に14日は日中に2,100ドル付近で推移していたものの、夜には8%も暴落して一時1,930ドルになった。これは昨年7月以来1年2ヶ月ぶりの安値となる。
パラジウムが5月以降暴落している理由はいろいろ考えられる。1つには昨年以降各国がガソリン車からEV(電気自動車)へのシフトを表明し、ガソリン車とその触媒としてのパラジウムの需要が将来減退することが確実になってきたこと。
そして技術の進歩でガソリン車でも一部プラチナを触媒として使えるものが出てきたこと。さらに最近は、半導体不足などから自動車の生産が世界各国で滞っていることもパラジウム売りにつながっていると見られている。今年5月までの5年あまりで6倍にもなったが、パラジウムのバブルはすでに弾けたと言えるのかもしれない。
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