スイスは日本と並ぶ超低金利国として、2014~22年の約8年間マイナス金利政策を続けてきた。インフレ抑制のため2022年後半にマイナス金利を解除したもののここ1年ほどはまた利下げサイクルに入っており、スイス中銀の総裁が19日に今後またマイナス水準まで金利を引き下げる可能性について言及した。
スイスは日本と並ぶ超低金利政策を続けてきた国であった。日本が2016~24年の約8年間にマイナス金利政策を実施していたのに対し、スイスは2014~22年の8年間に実施していた。
日本は長引くデフレと景気停滞から抜け出すためにマイナス金利を導入したが、スイスの場合理由が異なっていた。スイスフランはリーマン・ショックのあった2008年頃から継続して上昇するようになっており、スイスはフラン高を止めるために金利を超低水準にする必要があった。
2009~14年頃は政策金利をほぼ0にしていたが、2015年1月にそれまで1ユーロ=1.2フランに設定していたフランの上限目標を撤廃した。なおこの突然の撤廃によって、一瞬ではあるがフラン/円が数十円も上昇する異常な動きを見せた。
そして上限を撤廃してもフラン高を抑制するために、スイス中銀は2014年12月と15年1月の2回にわけてさらに利下げをして金利を-1.25%とした。これがスイスのマイナス金利政策の始まりだった。
その後2019年に0.5%だけ引き上げて-0.75%としたが、マイナス金利政策は2022年まで8年間続けられた。2021年頃からの世界的なインフレを受け、スイスも金利を上げる必要性が出てきたため、2022年6月から23年6月まで利上げを続け1.75%とした。
インフレが落ち着いてきたことで2024年3月から利下げを開始し、今年3月までに0.25%とした。
だが2022年頃から下落が続いている円と違い、フランはスイスの低金利にも関わらず堅調な動きが続いている。対円では2020年頃には1フラン=110円だったレートは、円安・フラン高が続き昨年夏には180円の対円最高値をつけた。2025年5月現在でもまだ174円と高い水準にある。
スイスが重視している対ユーロレートでも、ユーロ圏との金利差にも関わらずフラン高が続いている。2021年は1ユーロ=1.1フランだったレートは、去年には一時1ユーロ=0.92フランまでフラン高になり、2025年5月現在も0.94フラン付近で推移している。
このような状況からスイス中銀のシュレーゲル総裁は19日の講演で、今後また金利をマイナス水準まで下げる可能性を示唆した。スイスは輸出にとって阻害材料となる過剰なフラン高を警戒しており、今後再度金利がマイナス水準にされる可能性は十分考えられる。
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