カルテル問題受け損保4社が政策保有株を売却へ

user 著者 鳥羽賢
calendar 2024年2月29日

三井住友海上火災保険を含む損保の大手4社は、法人に火災保険などの商品を販売する際に価格を業界内で事前に調整していた行為がカルテルに該当すると問題になっていた。そして今週になり、そのような行為の原因と指摘された政策保有株を今後全て売却する方針が示された。

576の顧客に対し不正

 日本の損保業界では三井住友火災保険(以下、「三井住友」)、損害保険ジャパン(以下、「損保ジャパン」)、あいおいニッセイ同和損害保険(以下、「あいおい」)、そして東京海上日動火災保険(以下、「東京海上」)の4社が大手としてシェアの大半を維持している。

 またこれら4社にはそれぞれ持株会社があり、三井住友とあいおいはMS&ADインシュアランスホールディングス(銘柄コード:8725)、損保ジャパンはSOMPOホールディングス(銘柄コード:8630)、そして東京海上は東京海上ホールディングス(銘柄コード:8766)が持株会社として上場している。

 しかし昨年6月頃になり、これら4社が法人顧客相手に火災保険などの商品を販売する際に、価格を事前に業界内で調整していたとの疑惑が浮上した。このような行為は事実なら独占禁止法で禁止されている「カルテル」に該当する。

 この疑惑が浮上したことから、金融庁は4社に対して報告徴求命令を出して調査を命じた。そして調査が進んできた昨年12月19日には、公正取引委員会が4社に対して立ち入り検査を行った。

 それまで約半年行ってきた調査の結果、4社は合計576もの企業や自治体に対して損害保険商品を販売する際に、価格を業界内で事前調整するカルテル行為を行っていたことが明らかになった。

 そのため12月26日には金融庁が4社に対して業務改善命令を出した。その中で価格の事前調整が起こった理由として、「政策保有株の盛況が少なからずあった」と述べられていた。また2月29日までに業務改善計画書を提出するように命じた。

 その計画書が今週29日に提出され、その中には4社とそれらの持株会社等を合わせて合計で132人もの役員が、カルテル問題に関連して役員報酬減額など何らかの処分を受けていたことが報告されていた。

 計画書の中で、三井住友とあいおいは2030年3月までに政策保有株を全て売却してゼロにする計画が含まれていた。また損保ジャパンも2030年度末までにゼロにする計画を盛り込んでいた。

 政策保有株とは、大手企業が他の大手企業の株式を保有しているケースでそう呼ばれる。かつては「株式持ち合い」と言われていた時代もあったこの日本独自の慣習だが、ここ数十年で少しずつ企業は持ち合いを解消していった。

 だが損保業界ではまだ政策保有株の慣習が残っており、たとえば三井住友とあいおいはどちらも伊藤忠商事の株を持っている。そして4社が保有する政策保有株の時価総額合計は6兆円以上になると言われる。それを今後約6~7年をかけてゼロにする。

 このニュースは29日の日中、株式市場の時間中に出たのだが、損保の持株会社3社の株式は特に暴落する様子はなかった。少なくとも損保にとって政策保有株の処分はそれほど悪い材料ではないようだ。

この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。
すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。

iFOREXは数百銘柄の通貨、仮想通貨、商品、指数、ETF、株式をCFD形式で取引することができます。
方法は簡単、3ステップでCFD取引を注文できます。

  1. CFD銘柄を選ぶ
    (株式、商品、通貨ペア、指数、仮想通貨、ETF)
  2. 方向を選ぶ
    (価格が上がると思う?「買い」を選択。下がると思う?「売り」を選択)
  3. 取引サイズを選ぶ
    (レバレッジを使うと、あなたの投資の最大400倍の取引を注文することができます)

iFOREXに今日参加すれば、次の素晴らしい特典パッケージがあなたのものに

  • 初回入金に100%+25%トレーディングチケット*
  • 無料教材と市場情報
  • リスクなしで取引の練習ができる無料デモ口座

無料のデモ口座を使ってリスクなしで練習することもできますし、その必要がなければ、今すぐ実際の口座で取引を始めることもできます。

iFOREXグループについて

25年以上信頼されるサービスプロバイダー

iFOREXグループは業界で最も大きく尊敬される企業の一つです。1996年に成功した銀行家のグループにより設立され、世界中の人の毎日の市場へのアクセスが目標です。

3つの主な約束

  • お客様サポートセンターはすべてのお客様が知識を深めるお手伝いをすることを目的としています。
  • 当社の最大証拠金ポリシーは、お客様が口座の可能性のすべてを引き出すことを可能としています。
  • 追証なしプログラムは、組み込み式のリスク管理システムとして機能し、お客様の残高を超える損失を出すのを防ぎます。

私たちは、提供するグローバルな取引商品の多様性と、使用する革新的な技術、常に向上し続けるカスタマーサービスで、業界のリーダーであり続けます。

iFOREXグループについて

世界の取引チャンスを活かしましょう