Googleの親会社であるアルファベットが26日のNY株式市場終了後に4~6月期の決算を発表。売上高は前年同期比増収だったが純利益は減益という内容だった。しかし発表後の時間外市場で、同社の株は上昇している。
Googleの親会社であるアルファベット(銘柄コード:GOOGL)が、26日のNY株式市場終了後(日本時間27日早朝)に4~6月期の決算を発表した。
その内容によると、売上高は前年同期の619億ドル(約8兆4800億円)から13%増の697億ドル(約9兆5500億円)となり、市場予想の704億ドル(約9兆6400億円)をわずかに下回った。
純利益は前年同期が185億ドル(約2兆5300億円)だったが、今期はそこから14%減の160億ドル(約2兆1900億円)と減収だった。そしてEPS(1株あたりの利益)について述べる前に、アルファベット株は7月15日に20分割を実施したことに留意したい。
株式が20分割されるということは、株価が20分の1になり株数は20倍になる。株価が20分の1になったことで、こちらに掲載した分割前の予想EPS・26.46ドルは、分割の調整を加味すれば1.32ドルを意味する。そして発表された今期のEPSは1.21ドルだったので、事前予想の1.32ドルを下回った。
部門別の売上を見ると、中核のGoogle部門は前年同期比10%増の628億ドル(約8兆6000億円)。Google部門の内訳をさらに詳しく見ると、Google検索部門は前年同期比13.5%増の407億ドル(約5兆5700億円)、YouTube部門は前年同期比5%増の73億ドル(約1兆円)、Googleネットワーク部門は前年同期比9%増の82億5000万ドル(約1兆1300億円)、その他Google部門は前年同期比1%減の65億5000万ドル(約9,000億円)だった。
そしてGoogleクラウド部門は前年同期比35%増の63億ドル(約8,600億円)と、他部門に比べて際立った伸びを見せた。
なお営業利益では前年同期よりわずかに増加していたのだが、純利益が減少したのは株式や債券投資の損失など営業外で損失が膨らんだことが大きい。
減益ではあったがこの決算内容を投資家はそれほどネガティブに見ていないと思われる。26日のNY株式市場を105.02ドルで終えたアルファベット株は、発表後の時間外市場では3~4%高い108~109ドル付近で推移している。
全体的には悪くない決算内容だが、米経済の後退懸念などを受けてアルファベットは現在新規採用を抑制している。またこれまで動画の世界で圧倒的存在だったYouTubeも、TikTokなど新しいサービスの台頭に押されつつある。
今後しばらくの間はアルファベットの成長は続くと思われるが、油断をしていると少しずつ他社にシェアを奪われる可能性もある。
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