DCMが島忠のTOBに失敗

user 著者 鳥羽賢
calendar 2020年12月13日

10月から島忠株に対してTOBをかけていたDCMホールディングスだが、買い付け期間を2回延期しても応募が少なくTOBは失敗に終わった。これはニトリがDCMよりも後により高い価格でTOBをかけたためで、DCMはニトリとのTOB合戦に敗れた形になった。

ニトリの価格はDCMより高い

 今年の秋になって、ホームセンターの島忠(銘柄コード:8184)に対し、2社が同時にTOB(株式公開買い付け)をかける珍しい事態が起こった。

 最初にTOBをかけたのは同じホームセンターのDCMホールディングス(銘柄コード:3050)で、このTOBは10月2日の株式市場終了後に発表された。この時発表された買い付け価格は1株あたり4,200円だった。

 10月2日の終値は3,520円だった島忠株だが、この発表を受けて翌営業日の10月5日には買い付け価格の4,200円をわずかに下回る水準まで急騰。そのまましばらくは4,200円弱の水準にずっと留まっていた。

 ところが10月20日になって、今度は家具大手のニトリ(銘柄コード:9843)が島忠に対してTOBを検討していると報道された。この時点では報道であってニトリからの正式発表ではなかったのだが、それでも報道を受けて島忠株は4,200円を越えて上昇。これは投資家が、ニトリがTOBをかけるなら4,200円を上回る価格で買い付けると期待していたことを意味する。

 そして10月29日になり、株式市場終了後にニトリが正式に島忠に対するTOBを発表した。ニトリの買い付け価格は5,500円で、DCMの買い付け価格より30%以上も高かった。そしてDCMの買い付け代理人となっていたのはSMBC日興証券だが、同証券によると一旦DCMのTOBに応募した投資家も、その後キャンセルすることは可能とのことだった。

 片方が4,200円でもう片方が5,500円となれば、4,200円の方に売りたいと思うホルダーはまずいないだろう。ニトリの発表後DCMのTOBにはキャンセルが続出したと見られる。DCMのTOBは当初応募期間が11月16日までだったが、その後12月1日に延期。さらにその後12月11日まで2度目の延期が発表された。

 しかし2度も延期したにも関わらず、12月12日にTOBは応募数が下限に満たずに失敗と発表された。DCMが提示していた買い付け株数は、下限が19,477,700株、上限が38,955,287株となっていた。この数字はそれぞれ、島忠の自己保有分を除いた発行済株式数の50%と100%にあたる。だが終わってみて応募された株数は、たったの32,345株で0.1%にも満たなかった。

 下限として50%と提示していたにも関わらず最終的な応募数は0.1%未満とかなり惨憺たる結果だったが、これも後からニトリが高い価格でTOBをかけたからだ。DCMは対抗するなら5,500円よりさらに上の価格まで引き上げるべきだったのだが、それをしなかったためTOB合戦は完敗となった。ニトリの買い付けは12月28日まで行われるが、このままニトリのTOBが成功する可能性が濃厚であろう。

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