ビットコインキャッシュが半減期を通過

ビットコインから2017年に分裂して誕生したビットコインキャッシュが、日本時間の4日午前7時45分頃に半減期を通過した。この半減期前の約24時間は下げていた同通貨のレートは、半減期を超えると上昇に転じた。

半減期を挟み乱高下

　ビットコイン（BTC）からはこれまでいくつかの新しい仮想通貨がハードフォーク分裂によって誕生した。その1つがビットコインキャッシュ（BCH）で、これは2017年8月1日にビットコインから分裂した。

　ビットコインキャッシュはビットコインから分裂した仮想通貨なので、性質はビットコインに非常に似ている。イーサリアムなどPoS（プルーフ・オブ・ステーク）を採用している仮想通貨とは違い、ビットコインと同様にPoW（プルーフ・オブ・ワーク）を採用しておりマイニングがある。

　そしてビットコインと同様半減期もある。半減期とはマイニングの報酬が半分に減らされる時期で、21万ブロック生成ごとにやってくる。2009年頃から流通が始まったビットコインは、これまで2012年11月、2016年7月、2020年5月と3回の半減期を通過し、今月には4回目を迎える予定。

　マイニングの報酬は最初は単位あたり50BTCだったものが、半減期ごとに25BTC、12.5BTC、6.25BTCと減ってきており、今月の半減期で3.125BTCになる。

　ビットコインキャッシュはビットコインから分裂したので、2016年の2回目の半減期までは共通だった。2017年に分裂するとそこからは半減期も分かれ、2020年に3回目を通過した。

　そして日本時間の4月4日午前7時45分頃、ビットコインキャッシュは2回目の半減期、ビットコイン時代から数えると4回目の半減期を通過した。報酬の減るペースはビットコインと同じで、今回の半減期で3.125BCHになった。

　半減期前のビットコインキャッシュ価格は高騰し、3月20日にはまだ53,000円だったレートが4月1日までの10日あまりで106,000円とほぼ2倍になった。しかしそこからは下げに転じ、半減期直前の4日午前7時前には85,000円台をつけた。

　半減期を通過した頃から今度は急激な上昇が始まり、約11時間後の午後6時過ぎには103,000円台をつけて今週1日の高値に接近した。

　これでビットコインキャッシュは半減期を通過したわけだが、「半減期前後にはレートが上昇する」との俗説通り半減期を迎える前の数週間でかなりの上昇が見られた。

　そして4月20日頃には本家ビットコインが半減期となる。ビットコインは3月14日に1,090万円をつけてからしばらく高値更新がないが、半減期前後に上昇してその高値を更新すると期待するホルダーも多いだろう。