5月からオプション取引にウィークリーオプションが追加

先物と並んでリスクヘッジなどに使われるオプション取引。日本で最も取引されているのは大証が運営している日経225先物・オプションだ。これまでは先物・オプションの清算日は毎月1回、第2金曜と決まっていたが、5月から毎週金曜に清算されるウィークリーオプションが新たに追加される。

清算日が第2金曜から毎週に

簡単に先物・オプションについて説明しておこう。先物は株式や指数などを、将来のある特定の日（清算日）に受け渡す約束で前もって購入するもの。それに対してオプションは、特定の日（清算日）に「あらかじめ決められた価格で買う権利、または売る権利」を売買する金融商品だ。

アメリカでは先物・オプションの種類が豊富で、個別株、指数、商品などいろいろな銘柄の先物・オプションが取引されている。一方日本は、取引量が多いのは日経225平均の先物・オプションくらいしかない。それ以外には、TOPIX先物の取引量が比較的多い。

先物・オプションには清算日があり、取引はその前日まで行われる。そして清算日のことを、「SQ日」などとも呼ぶ。株の取引をやっていて「SQ」という言葉を聞くことがあると思うが、それは先物・オプションの清算日のことだ。

日本の主な指数先物、日経225先物やTOPIX先物の清算日は、毎月第2金曜になる。その中でも、3、6、9、12月という3ヶ月ごとの清算日は「メジャーSQ」とも呼ばれ、他の月とは区別されている。それは昔は日経225先物も3ヶ月ごとの清算日の銘柄のみが取引されていて、今でもそれらの取引量が一番多いからだ。SQの日は先物の清算価格をめぐって相場が荒れることがあるが、メジャーSQはその可能性が高い。

ところがこれまで毎月1回だったオプションの清算日を、毎週にしてそれぞれの金曜を清算日とする新しいオプション取引を開始すると大証が発表した。つまりこれまでオプションの清算日とは関係なかった、第1、第3、第4など、残りの金曜が全てオプションの清算日になる。この新しい銘柄を、大証はウィークリーオプションと呼んでいる。

大証はウィークリーオプションの取引を5月25日から開始すると発表した。ウィークリーオプションの取引が開始されれば、オプションを取引する際の選択肢が広くなる。例えば今日、2月24日にオプションを買いたいと思った場合、一番近い清算日のオプションは、3月の第2金曜である3月13日が清算日の3月限だ。その次に近いのが、4月10日が清算日の4月限オプションとなる。

ところがウィークリーオプションの取引が始まれば、毎週清算日の銘柄から選ぶことができる。2月24日に取引できるオプションは、今週の金曜である2月27日清算の銘柄もあるし、翌週の金曜である3月6日の銘柄もある。3月13日清算のオプションはこれまでにもあったが、さらにその翌週金曜の3月20日清算のオプションも加わる。

このように、直近1ヶ月のオプションを取引する際に、翌月の第2金曜だけではなく、全ての週の金曜から清算日を選ぶことができる。ウィークリーオプションは、オプションを取引する投資家にとって便利なものになるだろう。