金融庁がつみたてNISAに対する優遇措置を検討

金融庁がつみたてNISAに対する優遇措置を検討

著者 鳥羽賢
2019年08月22日

2018年1月からスタートしたつみたてNISAだが、オリジナルのNISAと比べて口座数がやや伸び悩んでいる感がある。そこでつみたてNISAの一層の普及を図って、金融庁が優遇措置の導入を検討している。

奨励金を非課税に

2014年1月から開始されたNISA(少額投資非課税制度)は、手軽に利用できてメリットが大きいとあって開始後順調に普及。2019年3月末時点での口座数は約1,300万口座にもなった。


NISAが好調だったために、政府は類似の制度として2016年1月には未成年向けのジュニアNISAを開始。さらに2018年1月には、毎月資金を積み立てていくタイプのつみたてNISAが開始された。


しかしつみたてNISAは、まだ開始から日が経っていないとはいえ2019年3月末時点での口座数が約130万口座でオリジナルNISAの約10分の1。買付額にいたっては約1,300億円で、オリジナルNISAの1%にも満たない。


やや伸び悩んでいる感のあるつみたてNISAのテコ入れ策として、金融庁は今週になって優遇措置の導入を検討しているという情報が流れた。その内容によると、企業が従業員に対してつみたてNISAを薦めるにあたって有利になるような改正が行われる。


具体的には企業が従業員につみたてNISAを薦めるために、奨励金制度を設けているところがある。これまで奨励金は給与所得と同じ扱いで、普通に課税対象だった。それを月1,000円を限度に非課税とするという。なお今回の提案では、この措置は3年間の時限措置とされる模様。


この改正案は2020年度の税制改正要望に盛り込まれ、今月末に財務省に提出されてその後は国会で審議される予定になっている。


なお2020年度の税制改正要望では、同時にオリジナルNISAの恒久化案も盛り込まれる。NISAは2014年からスタートしたとすでに述べたが、現在の決まりでは2023年に購入した分までの10年間の時限措置となっている。


その10年間の期限を撤廃し、恒久措置とする案が検討されることになる。NISAは特に少額で投資をする個人投資家にとって好評なので、恒久化されると個人投資家にとっての利便性が高まる。


しかし恒久化が実現されると、株式売却益に対する税率は今後も約20%(20%+復興特別税)で固定されると思われる。2003年からNISAが始まる前の2013年まで11年間は、株式等の売却益に対して10%の軽減税率が適用されていた。この軽減税率を廃止する代わりにNISAを導入したのだが、NISAが恒久化されたら税率が10%になることは当分ないだろう。


つみたてNISA・オリジナルNISAとどちらの改正案も個人投資家にとってはプラスになるので、改正が通ることを期待したい。

 

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