英下院が15日(日本時間16日)に行なったEU離脱協定案の採決で、協定案を大差で否決した。これが否決されるとメイ政権は代替案を出さないといけないのだが、3月29日の離脱日まで残された時間は少ない。今後はどのような展開が考えられるのか。
これが英議会で可決されればイギリスは円満にEUを離脱できるという離脱協定案だったが、予想通り15日の採決で否決された。そのためメイ政権はEU離脱について一からやり直さなくてはならない。
まずEUは協定案が否決された場合、21日までに代替案を提出することを要求している。したがってまずは代替案を待ち、それがどのような案か確認することが必要になる。そして代替案ができたら、それがまたEUや英議会に承認されなくてはいけない。
ただイギリスに残された選択肢は少ない。EU離脱に関して大きなネックになっているのがアイルランドの国境問題で、その点について明確な解決案がまだ出ていない。だからメイ政権が先月までにまとめた離脱協定案は、2020年末までイギリスを事実上EU内に残るようにし、それまでにアイルランド問題の解決法を見つけるというものだった。
しかしこの案はなんとしてもEUから離脱したい「強硬離脱派」に猛反対され、結局15日の採決でも強硬離脱派の賛成票を得られなかった。今後代替案をまとめるとしても、強硬な離脱かあるいは否決された案のような穏健な離脱しかない。どちらの案でも離脱派の中でも反対者が出てくることは必至で、議会の承認を得るのは難しい。
イギリス政府は今後離脱日の延期を求めるという予想も出ているが、それはEUに承認される可能性は低い。このままどの案も承認されずに3月29日になると、「合意なき離脱」が起こる。
「合意なき離脱」になった場合何が起こるのか?これまで数十年間イギリスと欧州大陸(主にフランス)の間には、国境検査や税関手続きなどが存在していなかった。だがそれが突然復活するので、英欧州間の人や物の流れが非常に悪くなる。
これまでスムーズに流れていた英仏間のトンネルや港だが、今後は国境検査と税関手続きの復活で通行に非常に時間がかかる。そうなると大陸からイギリスに、イギリスから大陸にスムーズに届けられていた部品類がなかなか届かなくなり、工場の操業も滞る。医薬品の到着が遅れたりしたら、命に関わる事態になる。
「合意なき離脱」になれば、どのような形であれ混乱が起こることは間違いない。それはこれまで欧州や世界が経験したことのない混乱となる。なぜならEUから離脱する国はイギリスが初めてであり、かつEU内で経済規模ナンバー2の国が離脱しようとしている。その影響を完全に予測できる人間は存在せず、何が起こるかわからない点こそが最も大きな懸念材料となるのだ。
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