先々週以来金融不安が広がっている米では、今後も銀行が連鎖的に破綻しないかどうか当局が神経を尖らせている。そして現在注目されているのが、カリフォルニア州にあるファースト・リパブリックという銀行だ。
今月10日にはベンチャー向け銀行であるSVB(シリコンバレー銀行)が破綻し、さらに12日にはNY州のシグニチャー・バンクが破綻。アメリカで金融不安が大きく高まった。
翌週にはスイスの銀行大手・クレディ・スイスの株価が大暴落し、金融不安は欧州にも拡大。しかし週明け20日未明にはスイスの銀行・UBSがクレディ・スイスを買収で合意し、クレディ・スイスの問題はひとまず収まった。ただしクレディ・スイスがAT1債を無価値にしたことで、それが新たな問題を引き起こしている。
一方アメリカの方は、SVBやシグニチャー・バンクに続いて他の銀行が破綻しないか、当局が神経を尖らせている。そして現在焦点となっているのが、カリフォルニア州の銀行・ファースト・リパブリック(銘柄コード:FRC)だ。
SVBが破綻した10日頃にはすでにファースト・リパブリックの経営問題が浮上していたため、16日には大手銀行11行が救済策として、合計で300億ドル(約4兆円)もの預金をファースト・リパブリックに預け入れることで合意した。ここの大手11銀行の中には、シティ・グループなど日本でも名の知られている銀行が含まれている。
しかしファースト・リパブリックの経営不安は完全には拭えていない。そもそもファースト・リパブリックとはどのような銀行で、なぜ経営不安が高まっているのか?
ファースト・リパブリックは1985年に創業の比較的新しい銀行で、本社はカリフォルニア州のサンフランシスコにある。2010年にはNY証券取引所に上場した。
そしてサンフランシスコとはアメリカのIT企業が多く存在しているシリコンバレーに近い。つまり、ファースト・リパブリックはそのようなIT企業を多くの取引先に持っており、破綻したSVBに近い性質を持つ銀行なのだ。だからこそSVBの破綻によって、ファースト・リパブリックの経営不安が高まっている。
またSVBの破綻時に問題となったのが、SVBの預金は通常のアメリカの預金保護制度の対象にならない資金が多いことだ。預金保護制度の対象になる条件は複数あるが、1つの条件の1件の口座あたり25万ドル(約3,300万円)以内というものがある。
SVBの顧客は大口が多かったので、預金保護制度の対象になるのは一部分だった。そのため米政府は特例として、SVB破綻後に預金を全額保護すると発表した。
ファースト・リパブリックの場合も、現在持っている預金の大部分が預金保護制度の対象外になると言われている。そのため多くの顧客は破綻を危惧し、ファースト・リパブリックに問題がありそうなら取り付け騒ぎになるリスクがある。
株価も大暴落している。3月8日の終値は115ドルだったファースト・リパブリック株は、その後暴落が続き20日終値は12.18ドルとほぼ10分の1になってしまった。しかし21日のNY株式市場開始前には当局が介入を検討しているとの情報が流れたことで、21日の市場序盤は30%以上高い16ドル台で推移している。
同業他社や当局が破綻を防ごうとしているものの、ファースト・リパブリックが破綻したらアメリカの金融危機は深まる。
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