東証の新コード使用開始から1年が経過

今年の東証の取引は来週30日の大納会をもって終了となる。2024年からは英字入りの新しい銘柄コードが使われ始めてすでに1年が経過した。今年使用されたコードは約190であり、今年のペースで進むといつまで新しいコードが使えるのかが見えてくる。

新コードは当面なくならない

　2024年も間もなく終わり、東証の株式取引は来週30日月曜の大納会をもって終了となる。

　2024年明けは新NISAが始まったことが大きな話題となり、また株式市場を押し上げる材料にもなった。しかし今年明けは同時に東証で新しい英字入りの銘柄コードが使われ始めた。

　東証の銘柄コード、正式には「証券コード」と呼ばれるこのコードは、株式やETFなどを識別するために与えられる4桁の英数字。昨年までは4桁の数字のみで構成されていた。しかし1993年以降は1度使われたコードはその銘柄が上場廃止になっても今後使ってはならないというルールが追加されたため、新しく使えるコードが年々少なくなってきた。

数字のみのコード不足を見て、東証は2024年から4桁の数字ではなく数字3つと英字1つを組み合わせた新しいコードの使用を開始した。

　新しいコードはまず4桁目に英字を入れたものを使い始める。そして1～3桁目には、130～999の870個の数字が順番に使われる。つまり130Aで始まり、

130A、131A、132A　―――――　999A　まで870個のコードが順番に使われる予定になっている。

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　2024年がほぼ終了した現時点までに付与されたのは130A～318Aなので、飛ばされた番号があったとしてそれも含めて考えると今年使われたのは合計で189個のコードであった。

　一般の株式銘柄で今年最後のコードが付与された銘柄は12月26日上場のフォルシア（304A）であった。しかしETFやプロ向け市場の株式にはその後にも新しいコードが付与されている。そして311A以降は今年付与されたが上場は来年1月の銘柄ばかりであり、最後に付与されたコードは来年1月15日に上場予定のETF「S&P 500 VIX短期先物指数超過リターン」の318Aであった。

　4桁目に使われる英字はアルファベット26種のうちB、E、I、O、Q、V、Zの7文字を除いた19種。来年以降も同じペースで使われていくと、4～5年後には4桁目が「A」のコードは999Aまで使い切る。「A」を使い切った後は4桁目が「C」のコードがまた130Cから順番に使われていく。

　英字1種を使い切るのに4～5年とすると、19種全て使い終わるまでに80数年かかる。最後の「Y」まで使い終えるとその後は2桁目に英字を入れたコードが使われ始める。

　2桁目に英字を入れたコードも4桁目のコードとほぼ同じだけ用意されているため、両方使い切るには約170年かかることになる。東証の銘柄コードは、少なくとも今株式取引に関わる人々が生きている間はなくなることはなさそうだ。