東証がTOPIX除外銘柄を再評価

2022年4月の東証再編によって、それまでTOPIX指数に採用されていた銘柄の再編も実施。昨年10月には2015年1月末をもって除外される493銘柄が発表されたが、今週6日にはその銘柄リストが再評価されて439銘柄に絞られた。今後はもう再評価はないので、この439銘柄がTOPIXから除外されることがほぼ確定した。

時価総額100億円未満等が条件

　2022年4月には東証が大規模再編を行い、それまで1部、2部、マザーズ、ジャスダックと4市場が存在していたものが、プライム、スタンダード、そしてグロースの3市場になった。

　再編にあたって考慮しなくてはならなかったのは、各株価指数の扱いだ。それまで各市場の銘柄によって構成されていた指数もあり、その中にはジャスダック指数のように再編と同時に廃止されたものもある。

　日本を代表する株価指数であるTOPIXは東証1部の全銘柄から算出される指数だったので、TOPIXの処遇も考える必要があった。廃止の声もあったがTOPIXは広く使われているので廃止はせず存続されると決定。ただし1部がなくなることで構成銘柄をどうするか考える必要があった。

　最終的な決定としては、再編から約半年間の2022年10月末までは再編前の状態を継続。そして時価総額100億円未満などを条件に、2022年10月に将来の除外候補となる「段階的ウェイト低減銘柄」を公表する。これは将来的にTOPIXから除外される銘柄となるが、ある日突然除外すると市場が混乱する。

　「段階的ウェイト低減銘柄」という扱いにしたのはそのため。ここで選定された銘柄は2022年10月末から25年1月末まで、3ヶ月ごと計10回にわけて少しずつTOPIXにおけるウェイトを低減。2025年1月末には最終的にウェイトがゼロになり除外されることになる。

　2022年10月中には予定通り段階的ウェイト低減銘柄が発表され、全部で493銘柄だった。これらの銘柄は2022年10月末から23年7月末までの計4回、すでにウェイトが低減されている。

　そして今週6日になって、段階的ウェイト低減銘柄の再評価の結果が公表された。この再評価は当初から予定されていたもの。2022年10月末から25年1月末までは2年以上の期間があるので、そのほぼ中間にあたる23年10月に除外銘柄を見直すために行うと決められていた。

　再評価の結果、昨年発表された銘柄のうちやはり除外されるのは439銘柄、昨年以降TOPIX構成銘柄の基準を満たすようになりTOPIXに残ることになったのが43銘柄。合計482銘柄で昨年発表された数に11だけ足りないが、それらは上場廃止などで再評価する必要がなくなった銘柄。6日発表の銘柄リストは東証のサイトで見られる。

　今後は2025年1月末の除外まで再評価はないので、439銘柄はTOPIXからの除外がほぼ確実となった。これらは今後もウェイト低減が行われ、逆に残留となった43銘柄はウェイトをまた増やして最終的に低減開始前に戻す。

　TOPIXの現在の構成銘柄数は約2,150なので、今回の439銘柄が除外されることで2015年2月以降は約1,700銘柄で新しいTOPIXとなる。