東証が東芝を「特設注意市場銘柄」に指定へ

東証が東芝を「特設注意市場銘柄」に指定へ

著者 鳥羽賢
2015年09月14日

不適切会計問題で上場廃止の可能性が浮上していた東芝(銘柄コード:6502)だが、東証は14日、東芝株を15日に「特設注意市場銘柄」に指定すると発表した。これで当面の上場廃止は回避されたわけだが、廃止のリスクがなくなったわけではない。

東芝の過去記事はこちら。

即時上場廃止は回避できたが…

東芝は不適切会計問題のため2015年3月期の決算が確定できず、東証に提出するべき有価証券報告書の提出も大幅に遅れていた。2回の延期を経て9月7日までに提出しないといけなかったのだが、7日になってなんとかギリギリで決算を発表し、有価証券報告書の提出もできた。

これで東芝株が「即上場廃止」となる事態は避けられた。では今後東芝株はどうなるのか?有価証券報告書の提出が完了した後、東証は14日になって東芝株を「特設注意市場銘柄」に指定すると発表した。

特設注意市場銘柄とは2007年から設定された新しい制度で、有価証券報告書の虚偽記載など上場廃止基準に抵触する重大な問題を起こしたものの、審査の結果影響が軽微で即上場廃止にする必要はないと判断した銘柄が指定されると決められている。

日本の株式市場には、それ以前から監理銘柄、整理銘柄という制度が存在している(以前は監理・整理ポストと呼ばれた)。監理銘柄とは、上場廃止の恐れがあるため注意を要する銘柄が指定されるもの。整理銘柄とは、上場廃止がすでに決定した銘柄が指定されるものだ。整理銘柄になったら「アウト」なのである。

特設注意市場銘柄は、その2つの中間的な存在と言える。整理銘柄のようにすでにアウトではないが、監理銘柄に比べると危険度が高い。

東芝がその銘柄に指定されて、今後はどうなるのか?東芝は来年の9月15日以降に、「内部管理体制確認書」を東証に提出しなくてはならない。これは社内の管理体制がしっかり改善されていることを、報告するための書類だ。これを東証が審査して、問題が改善されたと判断されれば、特設注意市場銘柄が解除される。しかし3回の提出後改善が見られないと、上場廃止になる。

つまり特設注意市場銘柄に指定されたことで、少なくとも東芝の当面の上場廃止はなくなった。ただし来年以降に上場廃止になるリスクだけは残っている。さらに東証は、東芝に対して上場契約違約金として、9120万円の支払いを命じた。

そして同じく東芝が上場している名証も、同様に特設注意市場銘柄に指定し、違約金として1740万円の支払いを命じた。

今後東芝は、内部管理体制確認書の提出を通して、東芝が上場に適している会社であると東証に証明しなくてはならない。しかし特設注意市場銘柄はこれまで30社ほど指定されてきたが、実は上場廃止になった企業はほとんどない。ほとんどの企業は、数年後には解除されているのだ。その事実から考えると、東芝株の前途はそこまで暗くはない。

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