来年から東証の銘柄コードが英字入りに

これまで日本の株式等の銘柄には全て4桁の数字から成る銘柄コードが付与されていた。しかし銘柄数が毎年増えて4桁の数字だけでは足りなくなってきているため、来年1月からアルファベット入りの銘柄コードが使われる。

まずは4桁目に英字

　日本で上場されている株式等（株式、ETF、REIT等）には、全ての銘柄に4桁の銘柄コードが付与されている。なお東証が今回の変更についてのお知らせで使っている正式名は「証券コード」だが、「銘柄コード」という呼び方も一般的なためこの記事では銘柄コードと呼ぶ。

　既存の銘柄コードは1000番台から付与され、最も大きい番号は9997のベルーナになる。つまり約9000個の数字が付与できるわけだが、この数字が近い将来に足りなくなると見られている。

現在日本に上場されている銘柄は株式が約4,000、ETFが約300、REIT（不動産投資信託）が約60でまだまだ使える数字はありそうだが、1993年7月以降に上場廃止等のため使われなくなったコードは、再使用できない決まりがある。そのため年々残りの銘柄コードが少なくなっている。

　この問題を解決するために、2024年1月からアルファベット入りの銘柄コードが使われる。数字4桁のコードは2023年12月上場の銘柄をもって付与終了とされ、来年以降はアルファベット入りのコードのみが新規上場銘柄に付与される。また2023年12月までに上場され数字4桁のコードがすでに使われている銘柄は、来年以降も変更はない。

　アルファベットが使われるのは、4桁のうちの4桁目と2桁目になる。そして使われるアルファベットは26文字のうち19文字のみで、B、E、I、O、Q、V、Zの7文字は使用しない。

　来年1月から、まずは4桁目にアルファベットを入れたコードが使用される。そして1～3桁目には、130～999の870個の数字が順番に使われる。つまり130Aで始まり、

130A、131A、132A　―――――　999A　まで870個のコードが使われる。

その後はアルファベットを1つずつ順番に使っていく、

130C、131C、132C　―――――　999C　まで870個

130D、131D、132D　―――――　999D　まで870個

この間に15個のアルファベットを経て、

130Y、131Y、132Y　―――――　999Y　まで870個で999Yが最後となる。

　これで4桁目アルファベットコードは終了で、999Yまでに870×19＝16,530個のコードが使用される予定になる。

　その後は2桁目にアルファベットを入れたコードが使われるが、今度は1、3、4桁目に100～999の900個の数字が割り当てられ順番に使われる。つまり、

1A00、1A01、1A02　―――――　9A99　まで900個

1C00、1C01、1C02　―――――　9C99　まで900個

1D00、1D01、1D02　―――――　9D99　まで900個

この間に15個のアルファベットを経て、

1Y00、1Y01、1Y02　―――――　9Y99　まで900個と順番に使われる。

　2桁目にアルファベットが入るコードは全部で900×19＝17,100個になる。4桁目英字と2桁目英字のコードを合わせると、16,530＋17,100＝33,630個のコードが新しくできる。

　ここ最近で年間に上場される銘柄は多くても200～300。これなら今後上場数が激増しない限り、今回の変更で100年以上使える数の銘柄コードが追加されたことになる。

　来年以降は「数字だけのコードを持つ銘柄は2023年以前の上場」「アルファベット入りのコードを持つ銘柄は2024年以降の上場」と区別がつけられる。また来年以降は当面4桁目にアルファベットが入るが、順番に付与されるならアルファベットの文字や他の3桁の数字でだいたいの上場時期がわかることになる。