2021年前後に日本を含めた世界各国が将来のEVシフト、ガソリン車の廃止を表明。今後は自動車のガソリン車からEVへのシフトが急速に進むと思われた。しかしそれから2年あまりが経ち、各国におけるEVの販売はあまり伸びていない。またEVメーカーの代表であるテスラの株価もさえない動きが続いている。
環境を守るために、世界各国は2021年頃に次々と将来的にEV(電気自動車)へ完全シフトし、ガソリン車を廃止する方針を打ち出した。
EUは同年に、2035年までにガソリン車の販売を実質的に禁止すると発表した。日本は菅政権時代に、2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする目標を打ち出した。そしてアメリカは2021年に、2030年までにEV普及率を50%にまで引き上げる目標を発表。また各州レベルでもEV化の目標を出している。
世界的なEVシフトの流れを受けて、それまではEVで出遅れていた日本のトヨタ自動車や日産自動車も次々とEV化の計画を打ち出した。こういった動きが出てきた当時は、2020年代はまさにEVシフトの10年になるかに思われた。
ところがそれから2年あまり経った今、世界各国のEVシフトは期待されたほどのスピードで進んでいないようだ。例えばドイツでは、昨年6月にフォルクスワーゲンが、予想より低い需要を理由にEVの減産を発表した。
また同じドイツでは昨年末に、2024年末までだったはずのEV補助金を1年前倒しにして2023年末で終了すると発表した。ただしこれはコロナ関連予算をEV補助金に流用したことが違憲と判断されたためで、必ずしもEVが悪かったわけではない。
イギリスはガソリン車の販売禁止を、2030年から35年に5年遅らせると発表した。アメリカでも昨年後半からEVの販売が失速してきている。また日本では以前からEVはなかなか売れない状況が続いている。海外ではかなり見かけるようになったテスラ車も、日本ではあまり見かけない。
なかなか売れない理由に、EVはガソリン車に比べて不便な点がいくつかあると思われる。例えばEVの場合「心臓」にあたる駆動バッテリーが古くなって使えなくなると、高額で交換しなくてはならない。
ガソリン車の場合はエンジンだが、エンジンだとEVの駆動バッテリーより寿命が長いし、交換ではなくオーバーホールという分解して古くなった部分だけ新しいものに交換する過程もある。
そして日本のように豪雪地帯で自動車を使う人が多い地域では、EVだと雪が降った時に使い勝手が悪いという問題もある。
このような事情のため、EVメーカーの代表であるテスラの株価も最近はあまり伸びていない。テスラは2019年には分割調整済の価格で15ドル付近で推移していたが、2020年と21年に爆発的に伸びて21年11月には最高値の414ドルをつけた。そしてこの時期にイーロン・マスクCEOが世界一の富豪に踊り出た。
しかしその後はさえず、今年3月6日の終値は176ドルだった。ダウ工業平均などの主要指数や、Appleなど大手IT銘柄はここ1年ほどで高値更新をしている。それに比べると21年11月を最後に高値更新のないテスラはやはり弱い。
最近のテスラの決算を見ると、販売台数は伸びているが収益面で減益が続いている。それは値下げを繰り返しているためで、販売台数を維持するために苦肉の策として値下げを行っているように見える。
またNY市場に上場している他の代表的なEV銘柄である、リヴィアン・オートモティブも株価は10ドル前後で低迷している。
各国EVシフトが予想ほどスムーズに行っていないため、テスラなどEVが中心の自動車メーカーは今後厳しい業績が続くかもしれない。
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