先週金曜に米中が貿易問題に関して新たな措置を発表したため、NY株式市場が大幅下落。週明け26日も株式・為替市場は軟調な流れが続き、米ドル/円は年初以来の104円台をつけた。しかし円高・株安の流れはまだまだ続く見通しが強い。
先週金曜には中国がアメリカによる対中関税第4弾に対する対抗措置として、アメリカ製品750億ドル分に最大10%の関税をかける措置を発表。トランプ大統領はすぐに反応し、第1弾からまだ実施されていない第4弾までの関税率を全て引き上げることを発表した。トランプ大統領は先週の金融市場終了間際に、米企業に中国からの撤退を促すとも発言した。
これら一連の流れから、米中対立が一段と激化するとの懸念が台頭し、先週のNYダウは623ドルも暴落。シカゴの日経225先物も20,100円台まで下落して先週を終えた。
そして週明け26日になると、早朝の金融市場開始直後から一段と株安・円高が進行。米ドル/円は年初以来となる104円台をつけた。また株式市場開始前の日経225先物は、こちらも同じく年初以来となる20,000円を割り19,000円台をつけた。
しかし東京株式市場が始まった頃から多少地合が回復し、米ドル/円は105円台まで反騰し日経225平均も20,000円を回復した。また午前11時過ぎには中国の高官から「米中貿易戦争の解決を望む」との発言があり、米ドル/円が一時105円80銭付近まで上昇する場面もあった。
以上のように26日は早朝に大きく円高が進行し、その後はやや円安に転換した。104円台まで進行した円高は一旦止まり落ち着いたようにも見えるが、中長期的にはまだまだ円高が進行する可能性の方が高い。
そう考えられる理由はいくつかあるが、最大の理由はFRBが今後も利下げをする見通しになってきたことだ。FRBは7月に10年ぶりに0.25%の利下げを行ったが、その直後のパウエル議長は「今回の利下げは長期的な利下げサイクルの開始を意味するものではない」と発言し追加利下げを否定していた。
ところが8月になって株式市場の下落が続いているため、先週のジャクソンホールの講演では「景気拡大を維持するために適切に行動する」と、今後の追加利下げを示唆する発言をするようになった。市場では次回・9月中旬のFOMCでまた0.25%の利下げが行われるという観測が高まっている。
FRBが利下げを継続する一方、日銀にはこれ以上の緩和余地がほとんどない。政策金利はすでにゼロ。マイナス金利幅の拡大は銀行にとってダメージが大きいので難しく、国債購入量もこれ以上拡大できない。FRBは今後緩和を続け日銀ができないとなると、日米の金利差の縮小から円高・米ドル安になるというのがセオリーだ。
そして株式市場も今後は下落が続く見通しが強い。以前はそうではなかったが、少なくとも21世紀になってからは「円安・株高」「円高・株安」がそれぞれ同時に進行していくケースがほとんどだ。今後株式市場の下落が続けば、為替市場では円高が同時に進行していくと思われる。
年初には104円付近まで下がったので、そのラインを割れば2016年夏~秋の米大統領選前以来の円高水準となる。さらに2016年当時は99円が安値だったので、そのラインを割ると2013年の異次元緩和開始直後以来となる。
もし99円を割れるほど円高になったら、異次元緩和の円安効果がほとんどなくなっていることになる。まだその水準まで幅があるが、現在のような円高がもうしばらく続けば99円割れですらありえない話ではなくなる。
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