仮想通貨の長期投資はインカムゲインも考える

2023年12月22日

10月後半以降仮想通貨市場が上昇しており、仮想通貨投資を考える人々もまた増えつつある。現在の仮想通貨投資では値上がり益だけではなく、株で言う配当やFXのスワップ金利に該当するインカムゲインを得られる方法が増えた。仮想通貨を長期的に保有するならその間のインカムゲインのことも考えたい。

ステーキング等で定期収入

　2017年後半に最初の仮想通貨ブームが起こった時は、仮想通貨から得られる主な利益は値上がりによるキャピタルゲインだった。しかしそれから6年ほどが経ち、現在では仮想通貨からインカムゲインを得られる方法がかなり普及した。

　インカムゲインとは株の配当、FXのスワップ金利のように資産を保有している間に定期的に得られる利益のこと。

　現在仮想通貨からインカムゲインを得られる方法は、主にステーキングやレンディングがある。ステーキングは取引処理の方法がPoS（プルーフ・オブ・ステーク）の仮想通貨で可能な手法。PoSでは大量の通貨を持つ者がバリデータとして取引処理に参加する。ステーキングを行うには保有する仮想通貨をバリデータに貸し出し、その報酬として一定の仮想通貨がもらえる。

　一方レンディングとは文字通り「貸し出す」という意味を持ち、単純に手持ちの仮想通貨を貸し出すもの。借り手は流動性確保などのために借りた仮想通貨を利用し、貸し手は一定の報酬が得られる。

　ステーキング・レンディング（以下、まとめて「インカム」）は、現在では多くの仮想通貨取引所がサービスの1つとして提供している。そしてサービス内容、例えばインカムに対応する仮想通貨の種類や、利率などは取引所ごとに違う。したがって特定の仮想通貨を長期保有したければ、その通貨のインカムを行っている取引所で購入して保有することが望ましい。

　そうすることで保有している間にインカムゲインが得られる。またすでにインカムのない取引所で仮想通貨を購入済でも、仮想通貨は簡単にインカムを提供している取引所に送金することができる。

　これらのサービスの中には年率10～20％程度の高い利率を得られるサービスもあるので、仮想通貨を保有してインカムゲインを得ながら値上がり益も同時に狙える。

　またビットコインやイーサリアムなどのメジャーな通貨は、インカムのサービスがないかあっても利率が低い取引所が少なからずある。まずビットコインはPoSではなくPoW（プルーフ・オブ・ワーク）でありステーキングに対応していない。そしてメジャーな通貨は十分出回っているのでレンディングをしなくても流動性は確保できる取引所が多い。

　インカムゲインを狙うなら必ずしもメジャーな仮想通貨である必要はない。最近では日本の取引所で扱われる仮想通貨数もかなり増えてきたので、インカムで高い利回りを得られる仮想通貨を保有することも有効な投資となる。

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