三菱東京UFJが独自の仮想通貨「MUFGコイン」を発行へ

三菱東京UFJが独自の仮想通貨「MUFGコイン」を発行へ

著者 鳥羽賢
2016年06月13日

日本のメガバンクの1つである三菱東京UFJ銀行が、独自の仮想通貨を発行する計画があると報道された。この仮想通貨は「MUFGコイン」と呼ばれ、2017年秋の発行開始を目標にしているとのことだ。「通貨」の概念がだんだんと広がりつつある。

初の銀行発行の仮想通貨

仮想通貨というのはインターネットの普及とともにこれまでにも発行されてきたが、日本ではまだそれほど一般的にはなっていなかった。

これまで発行された代表的な仮想通貨に、「ビットコイン」がある。ビットコインはインターネット上で自動的に生成される仮想通貨であり、国が発行する普通の通貨と違って発行体が存在していない。

にも関わらずその利便性から世界でだんだんと普及してきた。ただ日本の場合はビットコインを扱っていた取引所「マウンドゴックス」が2014年2月に破綻してしまい、投資家が購入していたビットコイン100億円以上相当が消滅するという事件があった。このような事件もあり、日本ではこれまで仮想通貨はあまり使われていなかったのだ。

ところがここに来て、三菱東京UFJ銀行が独自の仮想通貨を発行すると発表した。その通貨の名は「MUFJコイン」という。これは仮想通貨であっても、ビットコインとはかなり性質が異なるものになる。

最大の違いは、ビットコインはインターネット上で自動的に生成されるもので、発行体が存在しない。それに対してMUFJコインは三菱東京UFJ銀行が発行体になる。つまりMUFJコインの信用は、三菱東京UFJの企業としての信用によって変わってくる。今のところ三菱東京UFJは巨大銀行なので信用は問題ないが、将来的に三菱東京UFJが倒産するような事態になると、MUFJコインの価値は補償されない恐れがある。

また為替レートにも違いがある。ビットコインは変動相場制を採用しており、1米ドル=1,000BTC(ビットコイン)のように、各国の通貨との為替レートが存在し、常に変動している。

それに対してMUFJコインの場合は、1円=1MUFJコインの固定レートにして、変動はさせない仕組みになるという。固定レートなら、投機の対象になったりはしない。

ではMUFJコインはどのようなメリットがあるのか?それはこの仮想通貨を通して、三菱東京UFJに口座を持つ者同士で決済をしたりすることができる。また仮想通貨に替えておけば、海外のATMで割安の手数料で外貨が引き出せたりするというのだ。

今のところそれほど大きなメリットは感じないかもしれない。ただ将来的に、他の銀行が参入して共通の仮想通貨を持つようになれば、違う銀行口座同士でも決済ができる。またWAONなどの電子マネーと提携すれば、仮想通貨から電子マネーに簡単に変換ができるようにもなるかもしれない。

結局は将来的にどの程度まで他の銀行、他の業種が参加してくるかどうかになる。発行体が一企業だと同じ三菱グループ内での提携が中心になるのかもしれないが、今後大きな可能性を秘めている試みであることは確かだろう。

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