Facebook運営のメタが24日のNY株式市場終了後に1~3月期の決算を発表。売上高・純利益ともに大幅増の好調な内容だった。しかし来期の見通しが市場予想を下回ったことで発表後株価が暴落。減収減益でも株価が上昇した前日のテスラとは真逆の決算発表になっている。
SNSのFacebookを運営するメタ(銘柄コード:META)が、24日のNY株式市場終了後(日本時間25日早朝)に1~3月期の決算を発表した。
その内容によると、売上高は前年同期の286億5000万ドル(現在のレートで4兆4500億円、以下同じ)から27%増の365億ドル(約5兆6500億円)で、市場予想の361億6000万ドル(約5兆6000億円)を上回った。
純利益は前年同期の57億ドル(約8,800億円)から117%も激増して123億7000万ドル(約1兆9200億円)。EPS(1株あたりの利益)は4.71ドルで、市場予想の4.32ドルを上回った。
Facebookの他にインスタグラムなど関連サービスも含めた日間アクティブユーザー数(MAU)は、前年同期から7%増の32億4000万人だった。
メタは数年前に基幹事業をそれまでのFacebookからメタバースに移行することを発表し、社名もメタ・プラットフォームズと変更した。だが毎年巨額の投資を続けているにも関わらず、メタバース事業は伸びず毎四半期赤字決算が続き、今期も38億5000万ドル(約6,000億円)の赤字だった。
その一方で、主力事業であるFacebook等SNSの広告収入は大きく伸びた。今期の広告収入は前年同期の281億ドル(約4兆3500億円)から26%増の356億ドル(約5兆5000億円)で、今期も売上高のほとんどを占めた。
決算自体は大幅な増収増益で非常に好調な内容だったが、同時に発表された来期の見通しは良くなかった。来期の売上高予想は365~390億ドル(約5兆6600億~6兆円)であり、予想の中央値(377.5億ドル)が市場予想の383億ドル(約5兆9400億円)を下回った。
決算は増収増益だったが来期の見通しが良くなかったことで、発表後のメタ株は大幅下落。24日を493.50ドルで終えた同社の株は、25日のNY株式市場序盤には一時16%安い415ドルまで下げている。
前日発表されたテスラの決算は減収減益だったが、今後新車種を前倒しで発売すると発表したことから逆に株価は大幅上昇した。このメタの決算を見てもわかるように、投資家が注目しているのは今期の数字よりもむしろ来期以降の見通しなのだろう。
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