フランス同時テロは週明け以降の市場にどのように影響するか?

フランス同時テロは週明け以降の市場にどのように影響するか?

著者 鳥羽賢
2015年11月15日

日本時間の14日未明に、フランスのパリで同時に7ヶ所で爆発や銃の乱射など同時テロが起こった。このテロを世界は衝撃をもって受け止めたが、週明けの金融市場にはどのように影響するだろうか。

まだ暴落は見られないが…

フランスは今年1月7日にも、イスラム教を風刺した雑誌「シャルリー・エブド」の本社でイスラム教徒が銃を乱射するテロ事件があったばかりだった。その時以来フランスは「テロとは断固として戦う」姿勢を示していたのだが、結局わずか10ヶ月後にさらに大きな規模のテロが起こる形になった。

今回のテロが起こったのは日本時間14日未明であり、先週の金融市場がまだ完全に終わっていない時間だった。なので、先週終了までにテロの影響が全くなかったとは言い難い。しかし実際には特に株式市場の暴落などは見られず、比較的落ちついた相場のままだった。またテロの震源地であるフランスの通貨・ユーロについても、ユーロ/円で特に暴落は起こらなかった。

しかし問題は週明けだろう。土曜はテロが起こってから数時間で市場が終了したため、まだ深刻さが伝わっていなかったことも考えられる。月曜から本格的に金融市場に影響が出てくるかもしれない。

まず考えられる影響としてはユーロ安がある。テロが起こったのがフランスなので、テロの影響を懸念してユーロが売られるかもしれない。また株式市場への影響も考えられる。欧州各国の株式市場が大きく下げることが考えられるし、日本の株式市場も下げるかもしれない。時差の都合で月曜はアジア各国の株式市場が先に始まるので、まずはそちらで影響を見ることになる。

20151115EURJPY

今回のテロは、2001年のアメリカの同時テロに比べれば規模はかなり小さい。もちろん規模の大小に関わらずテロはあってはならないことだが、規模が小さければ金融市場への影響も小さく済む可能性が高い。

実際、1月の「シャルリー・エブド」の襲撃テロの時、株式市場で暴落は起こらなかった。それどころか、その後数ヶ月は堅調な相場だった国が多かったのだ。

ただし株式市場全体の暴落が起こらないとしても、個別業界によっては影響が大きいところもある。一番影響が大きいのは、旅行・航空業界ではないだろうか。テロによって観光地として名高いフランス・パリへの旅行や出張をキャンセルする動きが相次ぐのは間違いない。それによって、旅行代理店や航空会社は打撃を受ける。

そして16日朝には、日本の第3四半期GDPが発表される。これもテロ事件と併せ、月曜の国内株式市場にとっては波乱要因となるだろう。

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